2026.02.17

不動産売却の広告の種類!広告費の負担と広告効果を高める工夫

不動産の売却を考えた時には、物件を売りに出していることを多くの人に知ってもらう必要があるため、さまざまな媒体に広告を出す必要があります。

一般的に、不動産の売却に関わる広告の出稿については、仲介を依頼する不動産会社が適切と考えられる媒体に出すのですが、「どこに広告を出すのか?」について売主側がノータッチにしていると、いつまでたっても買い手が見つからないという状況に陥ってしまう可能性があります。そのため、スムーズな売却を成功させるためには、どのような広告活動を予定しいるのかをきちんと確認し、その手法が本当に適切なのかを売主側も判断する必要があると考えてください。不動産売却のための広告活動については、売主の意思で媒体を決めることができないわけではないため、どのような場所に広告を出せるのか事前に知っておいて損はありません。

ただ、売主手動で広告活動を依頼する場合は、広告費用について注意しなければいけません。基本的には、売却のための広告は、仲介を担う不動産会社が負担することになるのですが、売主側が特別に依頼する場合、その扱いが変わる場合があるのです。そこでこの記事では、不動産売却を成功させるため、どのような広告手法があるのか、また広告費の負担形態がどうなっているのかについて解説します。なお記事内では、広告効果を高めるための手法についても簡単にご紹介します。

不動産売却の主な広告方法について

不動産売却を検討した時に利用できる広告にもさまざまな種類があります。スムーズな売却活動を考えた時には、「家を売りに出している」ということをできるだけ多くの人に伝える必要があるため、適切な広告媒体を選ぶという行為は、不動産売却の成否を決める重要なポイントになります。

なお、不動産売却の具体的な広告媒体については、以下のような手法があります。

  • 折り込みチラシや新聞
  • ポスティングチラシの配布
  • 住宅情報誌やフリーペーパーへの掲載
  • 不動産ポータルサイトへの情報掲載
  • レインズへの登録
  • 現地看板

不動産を売却する時には、上記のような方法を使って、情報を素早く伝えることが大切です。現在ほどインターネットが普及していなかった時代は、主に折り込みチラシやポスティングチラシ、住宅情報誌など、紙媒体での広告が主流だったのですが、最近では、インターネット上の広告利用がメインになってきています。

ただ、物件のターゲット層に合わせて適切な広告媒体を選ぶ必要があるため、ここではそれぞれの広告の特徴について簡単に解説します。

折り込みチラシや新聞

まずは、新聞や地域誌などに不動産チラシを折り込みしたり、新聞や地域誌の中に物件情報を直接掲載してもらうという方法です。

折込チラシは、新聞をとっている方であれば、自動的に家の中に持ち込まれることになるため、多くの人に物件情報を伝えられる可能性があるという点が特徴です。また、折込チラシの場合は、広告を織り込んでもらう地域などを限定することができるため、効率的に物件を売りに出しているという情報を拡散することができると期待することができます。

また、折り込んでもらうチラシについては、デザインや紙の種類などを売主側で決めることができるため、より効果的な広告活動にするため、チラシそのものに工夫を加えることが可能です。もちろん、クオリティの高いチラシを制作するためには、デザイナーや印刷部分のコストが高くなってしまいますが、目を引く広告チラシにできれば、それだけ情報を拡散することが期待できます。なお、折り込みチラシを利用する場合の費用については、デザインのクオリティや使用する紙の種類、部数や媒体によって異なりますが、一回の広告出稿で数十万円程度の費用がかかると思います。

昨今では、若者世代については新聞をとっていないというケースが増えているため、物件のターゲット層が比較的若い世代の場合は、広告効果はあまり期待できないです。ただ、「孫のために家を探している」「終の棲家を探している」など、年配の方がターゲットとなる物件は、有力な広告手法となり得るでしょう。

ポスティングチラシの配布

新聞の折り込みチラシとは異なり、不動産チラシを作成して、1枚1枚ポストに投函していくという広告方法です。

ポスティングの場合、新聞をとっていないお宅にも物件広告を届けることができるようになるため、より多くの人に情報を知らせることができるかもしれません。しかし、ポスティングチラシの場合、中身を見ずにそのまま捨ててしまうという層の方が非常に多いため、効率的な方法とは言えないという指摘もなされています。特に、不動産売却に関するチラシの場合、「ちょうど家の購入を考えていた!」という方の手にタイミングよくチラシが届かなければ、ほとんど意味がないため、何度も費用をかけてポスティングし続けなければならないケースもあります。

ポスティングチラシの良い面としては、チラシを配布するエリアを広告を出稿する側が限定することができる点です。インターネット広告の場合、全国の方に情報を届けることができるのですが、家の購入対象者は、そこまで広範囲にいるとは言いにくいです。ポスティングの場合、売りに出す物件の近隣に住んでいる方に限定して情報発信ができるようになるため、タイミングさえ合えば非常に効果的な広告手法となります。

広告にかかる費用については、チラシのデザインや印刷費、ポスティング作業を依頼する場合は人件費などがかかります。不動産売却に関するチラシの場合、仲介を担う不動産会社の担当者が実施するケースも多いのですが、広範囲にポスティングを実施する場合は、チラシの制作と合わせて専門業者に依頼するケースも多いです。費用的には、配布するチラシの量や地域によって変わりますが、数万~数十万円程度はかかるでしょう。

住宅情報誌やフリーペーパーに情報を掲載する

不動産売却の広告手法としては、住宅情報誌やフリーペーパーに物件情報を掲載する方法もあります。インターネット広告と同様に、さまざまな広告媒体があり、広告効果の高い媒体に情報を掲載すればその分高い効果を期待することができます。ただ、住宅情報誌への掲載については、媒体の発行部数や広告効果の高さによって掲載料が大きく変わるので注意しましょう。広告効果の高い媒体は、その分、掲載料が高く設定されているため、費用対効果に注意しなければならないのです。

住宅情報誌や住宅関連のフリーペーパーは、折り込みチラシやポスティングチラシと異なり、「家の購入を考えている人が手に取る物」という点が大きな特徴です。つまり、購買意欲が比較的高い人に物件情報を効率的に伝えることができると考えられるのです。
もちろん、住宅情報誌に掲載される情報は、住宅関連の物件情報ばかりになるため、多くの競合物件の情報がある中で、自分の物件情報を目立たせなければならないという問題が立ちはだかります。そのため、競合しそうな物件情報が多く出ている時期の場合、売却価格を少し下げなければならなくなる可能性があるので、そういった点は注意が必要です。

広告費用については、掲載する媒体によって異なるので、一度問い合わせしてみると良いでしょう。一般的には、フリーペーパーの方が広告費用が抑えられますが、「無料で手に取れる」媒体であることから、有料の住宅情報誌と比較すると、家の購入を真剣に考えるまでは至っていない人にしか見られなくなるという可能性があるので、その点は注意しましょう。

インターネット広告に情報を掲載する

自社サイトや大手不動産情報サイトに広告を掲載するという方法です。SUUMOやHOME’Sと言った大手不動産検索サイトは、賃貸や売買関係なく、ほとんどの方が家探しをする際のファーストステップとして利用するようになっています。そのため、不動産売却を検討した時の広告出稿先としては、現在、最も主流と言えるのがこの方法となります。

ちなみに、インターネット上に広告を出すという手法についても、以下のようにいくつかの方法が存在します。

  • 不動産会社が運営する自社サイトに物件情報を掲載する
  • 大手不動産情報サイトに物件情報を掲載する

上記以外にも、ポータルサイトの広告機能を使って、物件情報を広く拡散させるという手法もあります。費用的には、自社サイトへの掲載であれば無料で情報を掲載できるのですが、大手不動産情報サイトに物件情報を掲載する場合、「1件当たり〇円」といった感じに広告費用がかかります。ポータルサイトの広告機能については、掲載場所や期間によって費用が大きく変わります。

インターネット広告への情報掲載は、物件情報を調べている方の多くが利用するようになっているため、他の方法と比較すると情報拡散力が高い点が特徴です。皆さんも、物件探しをする際には、パソコンで不動産情報サイトにアクセスしたり、スマホのアプリを使って物件探しをしているのではないでしょうか?つまり、多くの方が物件探しに利用するようになっているわけなので、この部分に広告を出さなければ、物件情報を知らせることが難しくなっていると言え、この手法の重要性は年々高くなっています。また、インターネット上に掲載する広告なので、紙媒体などと異なり、さまざまな手法を用いた物件情報を大量に掲載することができます。物件チラシの場合、掲載できる情報にどうしても限界があるのですが、インターネット上の広告はページが長くなることに目を瞑ればいくらでも情報を掲載できます。そのため、大量の画像や動画など、物件の魅力を最大限まで伝えられるという点が大きなメリットになります。

注意点としては、競合物件についは、どれもインターネット広告を利用するという点です。不動産情報サイトには、大量の物件情報が掲載されているため、その中から自分の物件情報を選んでもらうための工夫が必要になるのです。

レインズへの登録

レインズは、一般的な広告とは違う性質を持っていますが、情報を拡散する目的はその他の広告と同様であり、より広いエリアに効率よく情報を届けられることが特徴です。

レインズとは、不動産仲介会社が物件情報を登録する媒体で、利用できるのは「宅建業者」のみに限定されています。つまり、一般の方が利用できないので、不動産ポータルサイトなどよりも広告効果が低いのではと考えてしまう人がいます。しかしそのようなことはなく、レインズに物件情報を掲載すれば、全国の不動産会社に物件情報を伝えることができる仕組みになっているので、広告効果としては非常に高いです。

レインズに物件情報が掲載されると、全国の不動産仲介会社に物件情報が伝わるため、他の不動産会社の顧客への案内も可能になるのです。レインズへの登録は基本的に無料なので、スムーズな売却を考えると、必ず掲載してもらうべきと言えます。ただ、3つある媒介契約のうち、一般媒介契約の場合は、レインズへの登録が任意となっているため、掲載を希望する場合は契約時にその旨を不動産会社に伝えなければいけません。

現地看板の設置

最後は、売りに出す物件そのものの目立つ位置に、売り出し中であることが分かるような看板を設置するという方法です。

門扉や玄関部分に「売り物件」と掲載した紙などを貼りだすだけなので、他の方法と比較すると、広告を出すためにかかる費用を抑えることができます。ちなみに、現地看板については、「住みながら家を売る」というケース以外は、上で紹介した広告方法と併用するのが一般的です。住みながら家を売却する際には、近隣の方に「売りに出している」ということを知られたくないという方もいて、この場合は現地看板は掲載しません。

現地看板は、家の前を通った人に「売りに出している」ということを伝えることができる方法で、基本的に近隣エリアに住む人に対する広告となります。看板に、売り家であることに加えて、担当者の連絡先などを掲載して、興味を持った方に連絡してもらうといった広告方法となります。逆に言うと、売りに出している物件の周りが行動範囲に入っていない人に対しては、ほとんど広告効果が得られない方法です。

費用はほとんどかかりませんが、その分、広告効果もそこまで期待できないので、その点は注意する必要があるでしょう。

不動産売却の広告にかかる費用は誰が負担する?

それではここからは、不動産売却のための広告出稿について、その費用は誰が払うものなのかについて解説していきます。「家を売るための広告」と聞くと、売主が支払わなければならないと想像してしまいそうですが、実はそうではないのです。

広告費用は仲介を担う不動産会社が支払うのが一般的

不動産を売却する際には、チラシやインターネット広告、現地看板などとさまざまな広告を利用することになり、広告を出すためにそれなりの費用がかかってしまいます。

ただ、不動産売却のために出す広告にかかる費用は、仲介の依頼を受けた不動産会社が負担するのが一般的です。つまり、不動産の売主については、広告費用を別途用意する必要などはありません。もちろん、例外として売主が広告費用を負担しなければならない場合もありますが、そのケースは後述します。

不動産売却のために必要になる広告について、その費用を不動産会社が負担するのは、広告作業を含めて仲介の契約が結ばれるためです。不動産を売却する際には、不動産会社に買主を探してもらうため、信頼できる不動産会社を探して、提示された内容に納得できたら媒介契約を結ぶことになります。この媒介契約とは、仲介を行うための契約で、不動産会社が売却のためにどのような活動をするのかが媒介契約の中で決められているのです。
そして、仲介の結果、買い手が見つかり売買契約が成立した暁には、売主側は不動産会社への報酬として仲介手数料を支払います。

実は、この仲介手数料の中には、不動産売却のための広告費用などが含まれていて、不動産会社は、この費用の中から広告の予算をねん出することになっているのです。特段の事情がないにもかかわらず、仲介手数料とは別に、広告費用を売主に対して請求するという行為は、宅建業法によって禁じられているので安心しましょう。

ちなみに、不動産会社との間で結ぶ媒介契約には、いくつかの種類があり、契約形態によっては十分なサポートが約束されません。媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があるのですが、このうち「一般媒介契約」は、複数の不動産会社と同時に契約できる形態となるのですが、手厚いサポートが期待できず、広告の量や質に満足できない可能性があります。

売主が広告費用を負担するケースについて

上述しているように、不動産売却のための広告については、売主ではなく仲介を担う不動産会社が費用を負担するのが一般的です。しかし、広告手法によっては、売主側が負担しなければならない場合もあるので、注意しましょう。

不動産売却のための広告でも、通常の販売活動の枠を超え、売主の希望で特別な広告を依頼するというケースは、別途、広告の出稿にかかる費用を売主側が負担しなければいけません。通常の広告ではなく、「特別な広告」と判断されるのは、他の広告と比較して広告費用が高いものです。例えば、以下のような広告が該当します。

  • 大手新聞の紙面に広告を掲載する
  • テレビCMとして放映してもらう
  • 不動産会社の営業エリアから出て、遠方を訪れる

上記のように、広告を出すには多額の費用がかかってしまう方法については、特別な広告に該当して、その費用は売主側が負担しなければならなくなります。また、遠方からの転居を期待して、本来の営業エリアを離れた場所で購入希望者との交渉を行ってもらう場合、仲介会社は出張経費がかかるため、その費用を広告費として売主側が請求される可能性があります。

この他、専任媒介契約・専属専任媒介契約を途中で解約するというケースでは、そこまでの売却活動でかかった広告費用が、売主側に請求されることになると思います。

広告費用に関する注意点について

不動産売却に関わる広告については、先ほど紹介した通り、宅建業法において仲介手数料に含まれると定められています。そのため、売主ではなく、仲介を担う不動産会社が負担するのが一般的な訳です。

しかし、売却完了後、仲介手数料とは別に、広告にかかった費用を請求され、請求されるがままにその費用を支払ってしまうと、宅建業法違反に当たらないという判断をされる可能性があるので注意が必要です。これは、「広告費用が仲介手数料に含まれるのが一般的」という事実を知らず、売主側がその請求に応じてしまうことで起こるのですが、売主側が請求通りに支払った場合、法的には「例外的に発生した実費」とみなされる可能性があるのです。

利益を優先する不動産会社の中には、こういった悪質な手法を使って広告費用を請求するような会社があるようなので注意しましょう。不動産売却に関わる広告活動について、売主側が特別に何か依頼したわけではないのに、後から広告費用を請求されたという場合は、その内容をきちんと確認しましょう。また、法的に支払う必要がない費用であることもきちんと主張すべきです。

なお、こういったトラブルが発生しないようにするには、媒介契約を結ぶ時点で、どのような種類の広告を出してもらえるのか、不動産会社と事前に話し合っておくと良いです。また、なかなか買い手が見つからず、他の広告を出すとなった場合、その費用負担は誰がするのかを事前に取り決めてから出すかどうかを決めるようにしましょう。

効果的な広告を目指すならホームステージングがおすすめ

ここまでは、不動産売却をスムーズに進めるための広告について解説してきました。上でもご紹介した通り、不動産を売却するためには、「売りに出している」という事実を多くの方に知ってもらわなければいけません。いくら、人気物件の条件を満たしていたとしても、その物件が売りに出されているという情報が出回らなければ、家の購入を考えている方の候補に入ることができないからです。

ただ、不動産売却のための広告については、単に多くの方の目につく場所に物件情報を掲載するだけでは、思うような効果が期待できない場合があります。例えば、今の時代、家を売りに出す際には、大手不動産ポータルサイト上に物件情報を掲載し、多くの方に物件の魅力を知ってもらえるように対策を実施するのが一般的になっています。これは、売買でも賃貸でも、不動産を検索する人のほとんどがインターネットを介して情報収集するようになっているからです。

これだけを聞くと、「多くの人が利用する大手不動産ポータルサイトに情報を掲載すれば、それだけで広告として機能するのでは?」と考えてしまうかもしれません。確かに、物件を探している方のほとんどが利用する不動産ポータルサイトに情報を掲載すれば、そこに掲載されている物件情報が見てもらえる可能性があります。しかし、家を売りに出す際には、「インターネット広告が重要」というのは全ての人が理解している状況になっているため、不動産ポータルサイト上には、競合物件の情報が溢れているという状況になっているのです。そのため、不動産ポータルサイトを活用した広告に関しては、単に物件情報を掲載するだけでなく、ライバル物件よりも目を引くことができる情報にしなければ、思うような広告効果を出すことができない状況にあるのです。

そこでここでは、不動産ポータルサイト上で、ライバル物件との差別化を目指すために有効な手法をご紹介します。

ホームステージングはより魅力的な物件広告にできる

家を売りに出す際には、ほとんどすべての物件が、不動産ポータルサイトに物件情報を掲載することになります。先程紹介した通り、今の時代、物件探しは不動産ポータルサイトを最初に利用するのが一般的になっているため、ここに広告を出さなければ、物件の情報を広く知らせることができないからです。

ただ、この状況については、不動産ポータルサイトには、ほとんどすべての中古住宅の情報が掲載されることになるため、競合物件の情報に埋もれて物件探しをしている方に自分の物件情報が届きにくくなるということも意味しています。不動産ポータルサイトは、価格やエリア、築年数や間取りなどによって、物件情報を絞り込むことはできますが、絞り込んだ後で数十~数百件レベルの物件情報が一覧表示されてしまう可能性があります。

つまり、現在最も重要視されている不動産ポータルサイトを使った広告展開は、不動産ポータルサイトの中で、いかにして目立つ広告にできるのかが重要になるのです。そして、そのための方法として注目されているのがホームステージングです。

ホームステージングは、売却や賃貸を予定している空室や居住中の住宅に、家具、照明、小物などのインテリアを配置し、モデルルームのように魅力的に演出するというサービスです。購入希望者が内覧に来た際、そこでの実際の生活をイメージさせ「ここに住んでみたい」と思わせることで、早期かつ高値での成約を促す効果が期待できると注目されています。

ただ、ホームステージングを実施した物件については、対策後にプロのカメラマンに撮影させ、その画像を広告画像として利用することができるという面もあります。例えば、以下のように、空室状態と家具などが配置された状態では、画像から伝わる物件の魅力度が大きく変わるのです。

ホームステージング実施後の物件画像を広告に採用すれば、ライバル物件よりも目を引くことができるようになるため、不動産ポータルサイトに掲載している物件情報の閲覧数が大幅に増えるとされています。また、他物件よりも魅力度の高い物件に見えるため、「一度内覧に行ってみよう!」と思わせることができ、顧客と直接交渉できる機会が増加すると期待できるのです。

不動産ポータルサイト内でのライバル物件との差別化については、物件価格を安くするといった方法が採用されることも多いのですが、この場合、売却できたとしても収益が大幅に少なくなってしまいます。しかし、ホームステージングは、物件の魅力度を高めてライバル物件よりも目立たせることができるようになるため、売却益はきちんと確保した状態で早期の売却を目指すことができるのです。

この他、インターネット広告以外にも、折り込みチラシやポスティングチラシ、不動産情報誌に掲載する際も、より魅力的な画像を掲載することができるため、広告効果も高くなると期待できるはずです。実際に、日本ホームステージング協会が毎年実施しているホームステージングの実態調査では、ホームステージングの実施によって、以下のように広告段階から非常に大きな効果が出ていたというデータがあります。

■ホームステージング実施前との比較(閲覧数)

  • 大幅に増えた:20.4%
  • 少し増えた:57.4%

■ホームステージング実施前との比較(問合せ数)

  • 大幅に増えた:16.7%
  • 少し増えた:61.1%

■ホームステージング実施前との比較(内覧者数)

  • 大幅に増えた:11.3%
  • 少し増えた:67.9%

上記の通り、ホームステージングを実施することで、物件広告の閲覧数や問合せ数、内覧まで足を運んでくれた購入希望者の数が明確に増えているというデータが出ています。

参照:ホームステージング白書2023年

まとめ

今回は、不動産の売却を考えた時の広告手法について解説しました。記事内でご紹介した通り、家を売りに出しているということを広く知らせるための広告手法にもさまざまな方法が用意されています。昨今では、インターネット上に物件情報を掲載するという方法が主流となっているのですが、現在でも近隣エリアに不動産チラシを配するという方法も活用されています。

ただ、不動産売却のための広告については、単に物件を売りに出しているという情報を拡散するだけでは期待する効果を出しにくくなっています。これは、インターネット広告が主流になっていて、ほとんどの物件が同じような広告手法を採用することで、普通の物件情報を作っただけではライバル物件の広告に埋もれてしまう可能性が高くなっているのが要因です。大手不動産ポータルサイトなどは、新着物件情報を上位に掲載してくれるような機能がありますが、物件情報は毎日のように追加されているため、すぐに埋もれてしまう可能性があるのです。

したがって、不動産売却のための広告を出す際には、数多くある物件情報の中できちんと目立つことができるような工夫を施す必要があると考えてください。そして、そのための手法として非常に有効なのがホームステージングです。ホームステージングを実施すれば、内覧時の印象アップも見込めるため、非常に強力な販促手法になるはずです。