中古マンションの内覧チェックリストと内覧者の印象を良くするホームステージングについて
マンションを売却する時の一般的な流れについては、大幅に簡素化すると「物件広告を出す⇒購入希望者が物件を内覧する⇒気に入ってもらえたら契約する」と言った感じで進みます。そして、この流れの中で、契約してもらえるかどうかを左右する大きなポイントが「物件を内覧してもらう」という工程です。
マイホームの購入は、新築物件や中古物件、また戸建てかマンションかに関わらず、非常に大きなお金が動く取り引きとなります。そのため、食品や衣服のように、インターネット上に掲載されている画像だけを見て購入するような人はおらず、最終的な判断は実際に物件に足を運び、自分の目で良し悪しを判断するという工程を必ず挟むものなのです。これは、物件購入の際だけでなく、一時的に賃貸するというケースでも当然の行動とされていますね。
つまり、マンションの売却を考えている人側からすると、物件の内覧をする人が「どこをチェックしているのか?」を事前に抑えておくことが非常に重要になるということです。なぜなら、内覧時にチェックされるポイントが理解できていれば、その部分にしっかりと対策を施し、内覧時に良い印象を与えることができるようになるからです。
そこでこの記事では、中古マンションの内覧を行う人が「どこをチェックしているのか?」を理解していただくため、一般的に出回っている内覧チェックリストをご紹介します。また、内覧時の印象を良くすることができるホームステージングの事例についても少しご紹介します。
中古マンションの内覧時にチェックされるポイントとは?
それではまず、中古マンションの購入を考えている方が内覧時にチェックするであろうポイントについて解説していきます。
そもそも、物件広告を出し「内覧したい」という問い合わせが入ってきている場合、その内覧者は物件に対して良い印象を持っていることは間違いありません。例えば、予算とかけ離れた価格の物件、家族構成に見合わない間取りの物件なのであれば、わざわざ時間を使ってまで内覧に足を運ぶ可能性はかなり低いです。つまり、内覧していただけるということは、最低限、価格や間取り、エリアに関しての条件は満たしていると考えられるのです。
しかし、中古マンションの売却では、内覧してもらえたからといって、必ず成約に至るかというとそういうわけではありません。昨今では、中古マンション市場が活性化していると言われるものの、1回の内覧対応でそのまま購入者が見つかるということはかなり少ないと言えます。物件広告の段階では、「自分たちの理想に近い物件だな!」と思っていただけたとしても、実際に物件の内覧をしてみると、あれこれと気になる問題が出てきてしまい、購入を見送られてしまうというケースも珍しくないのです。
それでは、中古マンションの購入を検討している方が、内見時にどのような点を確認しているのかをご紹介していきます。ここでは、「建物そのもの」と「室内」「周辺環境」の3つに分けて、内覧時にチェックされやすいポイントをご紹介します。
中古マンションの内覧チェックリスト:建物そのもの編
中古マンションの売却時には、建物そのものもチェックされます。マンションの一部分だけを所有しているだけの売却者からすると、対策を実施することが難しい部分ではあるのですが、どのような点をチェックされるのかを知っておけば、管理会社などに対処を依頼することも出来ますし、内覧当日に自分でちょっとした対策を施す程度はできるはずです。
そこでまず、中古マンションの内覧時に、購入希望者が建物のどの部分をチェックしているのかをリスト化してみます。
- 第一印象に係わるチェックポイント
建物の外観の雰囲気やデザインが好みかどうかをチェックします。この部分は、対策のとりようがないので無視しても構わないと思います。 - 外壁のチェック
外壁の状態は必ず確認されます。例えば、大きく目立つひび割れなどが生じていないか、鉄部にサビなどが生じていないかなどが確認されます。また、ベランダの手すりのサビなどもチェックされがちです。マンションなどは、定期的に大規模修繕が行われるため、外観が綺麗に整えられた時が売却に良いタイミングになると考えましょう。 - エントランス部分のチェック
エントランスは、マンションそのものの顔と言っても良い場所なので、清潔に保たれているかチェックされます。清掃が行き届いているのか、管理スタッフの勤務形態がどうなっているのかチェックされます。また、掲示板などに気になるトラブルが貼りだされていないかなどもチェックされているので注意しましょう。この点について、清掃が行き届いていないと感じるなら、管理会社に苦情を言った方が良いでしょう。 - 集合ポスト部分のチェック
集合ポストの状態は、マンションの管理状態を表すので、必ず確認されます。チラシが散乱しているというような状態はNGなので、内覧当日は確認しておきましょう。この他、鍵付きのポストか、宅配BOXが設置されているのかなどもチェックされやすいです。 - エレベーター部分のチェック
エレベーターは、内部の清掃状態などがチェックされます。落書きや異臭などがある場合、内覧までに清掃してもらいましょう。 - セキュリティ部分のチェック
防犯カメラの設置台数、死角の有無などがチェックされます。また、オートロックが問題なく機能しているのか、警備スタッフが常住するのかなどが確認されやすいです。 - ゴミ置き場のチェック
清掃が行き届いているのか、異臭がないかなどがチェックされやすいです。この他、ルールを無視した使われ方がなされていないかなどは、住人の民度などを測る目的でチェックする人が多いです。 - 共用廊下のチェック
共用廊下については、内廊下か外廊下かや、清掃状態、私物などが放置されていないかなどがチェックされます。また、電球などの消耗品が切れていると、印象が悪くなるので、切れている場所があれば交換してもらっておきましょう。この他、玄関扉が開いても問題なく通れる広さかなど、構造的な部分もチェックされますが、この辺りは対策のとりようがありません。 - 管理組合・修繕状況のチェック
管理組合については、きちんと機能しているのかがチェックされます。この他、過去の修繕履歴や、直近の大規模修繕がいつ行われたのかなどもチェックされます。それをもとに、管理費や修繕積立金の額が妥当なのかを確認する人が多いようです。 - その他のチェックポイント
植栽の管理状況や駐車場・駐輪場の管理状況などもチェックされます。また、周辺環境なども関係しますが、マンション内部で、ペット臭など気になるニオイがないかなどをチェックする人も多いようです。
中古マンションの内覧時には、建物そのものの管理状態がチェックされるケースが非常に多いです。もちろん、この辺りは、マンションの売却を考えている人では対策のしようがない部分もあるのですが、共用部分の清掃状態については、管理会社などに相談すればきちんと掃除してくれるはずです。
したがって、マンションを売りに出すと決めた時には、自分が所有している物件内部の状態だけでなく、建物のそのものの状態も確認し、悪い印象を与えるポイントをできるだけ少なくするように工夫しましょう。
中古マンションの内覧チェックリスト:物件内部編
次は、室内はどのような点をチェックされるのかについてです。先ほど紹介したように、マンションを売りに出した時、物件の内覧に来てくれるという方は、売却価格や間取りなどはある程度納得していただけていると考えられます。もちろん、中古住宅の売却では、「値下げ交渉は当たり前」というイメージがあるため、内覧後に割引を要求される可能性はあります。しかし、際限なく値下げできると考えているような人はいないため、予算とかけ離れた物件に内覧に行こうとは考えないものです。
したがって、物件が売れるかどうかは、内覧時に与えられる印象が非常に大きなポイントになります。そして、室内のチェックに関しては、売却者側が事前に準備することができる部分でもあるため、「どこをチェックされるのか?」を理解して、その部分に対策を施しておくことが早期の売却に繋がりやすいのです。
ここでは、中古マンションの内覧時にほとんどの方がチェックするポイントをご紹介します。
- 第一印象に係わるチェックポイント
室内の内装の雰囲気やデザインが自分の好みなのかは必ずチェックします。不動産の売却では、室内に入った時の第一印象は、契約を左右する大きなポイントになります。 - 眺望・日当たり・風通しなどをチェック
周囲に眺めを遮る建物がないか、気になる嫌悪施設がないかなど、眺望は重要な条件です。また、日当たりや通風の確保などについても確認されると思っておきましょう。 - 騒音の有無をチェック
周辺に騒音を発生させる施設がないか、気になる騒音が入って来ないかチェックする人が増えています。また、住民間で騒音トラブルにならないよう、十分な防音性が確保されているのかも確認されやすいです。 - 間取りや広さをチェック
イメージ通りの広さなのか(狭く感じないか)や家事動線がスムーズなのかを確認されます。この際、空室状態の物件では、広さや動線がイメージしにくいため、成約に至りにくくなります。 - 水回り(トイレ・風呂・洗面所)をチェック
嫌なニオイやカビなどが繁殖していないかは必ず確認されます。この他、収納スペースは十分なのか、水圧は問題ないかなどをチェックする方も多いです。なお、購入後にリノベーションを検討している方の中には、サイズや配置の変更ができるかどうかをチェックしますが、この辺りは対策ができないので実情を伝えると良いでしょう。 - キッチンをチェック
キッチンも、水回りと同様のポイントを確認されます。この他、使いやすさやリフォームでキッチンの入れ替えができるのかを気にする人も多いでしょう。また、お風呂も関係しますが、給湯器の更新については、きちんと調べて伝えるようにしましょう。給湯器は、寿命が10~15年程度なので、寿命が近いものなら交換しておいても良いかもしれません。 - 内装についてチェック
クロスの状態(歪みや剥がれ、ひび割れなど)や水漏れ跡がないか、床はきしみや歪みがないか確認されます。 - ドアや窓についてチェック
ドアや窓そのものは、基本的に共用部の扱いになるため、売却に備えて交換するということは難しいです。内覧時には、スムーズに開閉できるか、異音が生じないか、玄関部分の間口は十分かと言った部分がチェックされると思います。 - 収納についてチェック
中古マンションの売却時には、収納についてしっかりと確認されると考えておきましょう。収納スペースや数が十分なのか、湿気などがこもりやすい構造になっていないのかなどがチェックされます。 - バルコニーについてチェック
バルコニーは、まず広さの確認が行われるでしょう。その他、お子様がいるご家庭なら手すりの高さや構造などが確認されます。なお、金属部のサビや防水処理の劣化などは売りに出す前に修繕しておいた方が良いでしょう。 - その他のチェックポイント
エアコンの配置やコンセントの数、位置を気にする人は多いです。
室内に関するチェックは、上記の様な点を確認されると考えておきましょう。
住みながらの売却でない限り、空室状態で内覧してもらうケースが多いのですが、その場合、家事動線や広さのイメージが伝わりにくくなります。家具が何も配置されていない物件を見ても、部屋のサイズ感はつかみにくいですし、そこでの具体的な生活がイメージしにくいと感じる方が多いのです。当然、内覧時に「入居後の生活がイメージしにくい」など、良い印象を与えられなかった場合、購入を見送られる可能性が高くなるでしょう。
そこで、昨今の中古マンションの売却では、内覧準備としてホームステージングを施し、内覧者に物件購入後の生活イメージが伝わりやすくするといった工夫がなされるようになっています。ホームステージングとは、空室状態の部屋の中を、家具やインテリア、植物や照明などを使ってコーディネートするという対策です。基本的に、物件のターゲット層に合わせて、最も良い印象を受け取ってもらえるようなデザインにコーディネートするため、内覧時の印象を良くすることができるとされています。
内覧者が好みの空間に演出することができれば、物件に対する第一印象がかなり良くなると考えられるため、早期の売却が期待できるようになるわけです。また、ホームステージングは、物件に存在する弱点を目立たなくさせるという効果も期待できるため、無理な値下げ交渉などを防止することができ、希望価格で物件を売却できる可能性も高くなります。
なお、ホームステージングサービスが注目されるようになった昨今では、ホームステージングの実施に合わせて、ハウスクリーニングや既存家具の一時預かり、不用品の回収など、不動産の売却活動を助けてくれるサービスを同時に依頼できるホームステージング会社が増えているため、内覧の事前準備をまるっと任せる事が出来るようになっています。
中古マンションの内覧チェックリスト:周辺環境編
この部分に関しては、マンションを売りに出す方が対策を施すことなど基本的にできないので、事実をそのまま伝えると良いです。マイホームの購入時には、日常生活の利便性のことを考えて、周辺にどのような施設が揃っているのか必ず確認するものです。
例えば、以下のような点については、質問に応えられるように調べておくと良いです。
- 道路状況について
駅からのルートで、危険な道路や交差点がないか、街灯や人通りが少ない場所がないかを気にする人は多いです。この他、周辺道路の混み具合などについても答えられるようにしておきましょう。 - 周辺施設について
周辺施設は、日常生活の利便性に直結します。商業施設や病院、学校などの公共施設や金融機関までのアクセスの良さについてまとめておくと良いです。また、近くに公園などの憩いの場があれば、その情報もまとめておきましょう。 - その他のポイントついて
周辺で再開発の予定などがあれば、大きなメリットになるため、内覧者に情報として伝えると良いです。
マイホームの購入では、周辺環境に関してもチェックされると考えておきましょう。ただ、周辺環境の条件については、自分たちでどうにかすることはできない部分でもあるので、住んでいたからこそわかる周辺地域の雰囲気などを正直に伝えるようにしましょう。
中古マンションの内覧対策はホームステージングがおすすめ
ここまでの解説で、中古マンションの内覧時にどのような点をチェックされるのかがある程度分かっていただけたと思います。
もちろん、建物そのものや周辺環境に関しては、個人で対策を施すことは難しいです。しかし、室内の内覧対策に関しては、売却を検討している方が行わなければいけません。そこでここでは、内覧当日に行うべき対策と、昨今の中古住宅市場で注目されているホームステージングについて解説します。
内覧当日のポイントについて
内覧当日は、購入希望者に物件の魅力を直接アピールできる機会なのですが、この時の対応が成約率に大きな影響を与えます。
実は、内覧時のちょっとした工夫と心遣いで、成約率をぐっと高めることができるとされています。ここでは、購入希望者に物件の魅力を最大限に伝え、良い印象を残すために抑えておきたいポイントをいくつかご紹介します。
- 綺麗なスリッパを用意してマイナスな印象を避ける
スリッパは、内覧に来ていただいた方が最初の方に目にするモノとなります。それなのに、使い古した、汚れて見えるスリッパなどを置いておくと、不潔な印象を与えてしまう可能性があります。清潔感のあるスリッパを用意しておけば、それだけで好印象を与えることができ、「家もきちんと管理されている」と感じてもらうことが可能です。なお、スリッパと合わせて、玄関マットなども清潔な物を用意しておきましょう。 - 部屋は明るく、空調も調整しておく
明るい部屋は、広く開放的に感じられると言われています。そのため、昼間であれば、カーテンを開けて自然光を十分に取り入れることで、部屋全体を明るくしておきましょう。照明を使う場合も、部屋全体が明るくなるよう、適切な明るさと配置を心がけましょう。さらに、購入希望者が快適に内覧できるよう、室内の温度を調整しておくと良いです。当日は、「部屋の明るさ、室温に不満はないか?」を一言聞くことによって、気遣ってくれていると好印象を与えることができます。 - 住んでいたからこそわかる周辺地域の雰囲気や家の特徴を伝える
先程紹介したように、中古マンションの購入時には、周辺環境に関する情報を求めている人が多いです。したがって、近所のスーパーや公園の情報、地域イベントの情報など、住んでいた人だからこそわかる情報を共有すると良いです。例えば、「治安が良く、子育てに適した環境です」「近くに大型スーパーがあるので、買い物は便利です」「近くに公園があり、子供がよく遊んでいます」と言った情報は、購入希望者にとって有益な情報になるでしょう。この他、「収納スペースは、見た目よりも広く、荷物がたくさん入る」「日当たりが良いので、冬場も暖かいです」など、住んでいるからこそわかる家の感想もきちんと伝えると良いです。
この他、部屋の特徴に合わせたルームフレグランスを置くなど、香りの演出も内覧当日は行っておきたいです。
ホームステージングによる空間演出について
それでは最後に、近年、不動産の売却や賃貸を促進するための手法として注目されているホームステージングについて、空室状態の物件とホームステージング後の物件の印象がどれほど変わるのかを見ていただきましょう。
購入希望者は、それぞれ物件に求めるものが異なるため、ターゲットのニーズに合わせて、物件の魅力を効果的にアピールすることが大切です。専門業者によるホームステージングは、物件ごとにターゲットを細かく設定し、内覧に来ていただいたときに最も良い印象を与えられるように、部屋のコーディネートを行います。
ホームステージングの効果がどれほどなのかは、実際の実施例を見ていただくと一目瞭然だと思うので、以下にホームステージング前後の画像をご紹介します。
■ホームステージング前後の画像を確認①
まずホームステージング前の画像が以下です。
物件検索サイトなどでよく見る感じの画像なのですが、家具などが何も置かれていないため、部屋のサイズ感が分かりづらいですし、入居後の生活もイメージしにくいのではないでしょうか?
それでは、ホームステージングを施すと、この物件はどのように変わるのでしょう?
いかがでしょう。家具やインテリアが配置されるだけで、部屋のサイズ感やイメージが大きく変わったはずです。
また、ソファーやテーブルセットがあることで、人の動線などもイメージしやすくなったのではないでしょうか?不動産の売買では、入居後の具体的なイメージをさせることが非常に重要です。
■ホームステージング前後の画像を確認②
二つ目は、キッチン周りのホームステージング例です。撮影角度は少し異なるのですが、ホームステージング前後のイメージの違いはよくわかるはずです。
家具などが何もない状態の場合、そこでの家事の姿はイメージしづらいです。しかし、ホームステージングを施すと、以下のように変化します。
いかがでしょうか?
ホームステージング後の画像は、そこでの食事の姿なども具体的にイメージすることができるのではないでしょうか?食事の提供や食器を下げるなど、家事動線なども具体的にイメージできるようになるため、「この物件を購入すべきか?」という事が内覧時にきちんと判断できるようになるはずです。
■玄関やトイレ、収納のホームステージング
ホームステージングは、リビングやダイニングなど、メインとなる部屋に施す以外にも、玄関やトイレ、お風呂や収納など、さまざまな場所に施すことができます。実は、玄関やトイレなども、ホームステージングにより、大きく印象を変えることができるのです。
いかがでしょう?
玄関やトイレ、収納などについても、ホームステージングを施すことで、素敵な空間に演出することができるのです。ホームステージングは、物件の魅力を内覧者にしっかりと伝えるための手段としては、非常に有効です。
まとめ
今回は、中古マンションの売却を考えている方に向け、購入希望者がどのような点をチェックするのか、また売却活動の重要なポイントである内覧を成功させるための対策について解説しました。
記事内でご紹介したように、中古マンションの内覧時にはさまざまなポイントがチェックされます。ただ、内覧にまで足を運んでいただけているということは、物件価格や間取り、建物が建っているエリアなどについては納得していただけているという事でもあります。
したがって、中古マンションの早期売却を考えた時には、内覧時にどれだけ良い印象を与えられるかが勝負になるのです。そして、内覧時に物件の魅力を最大にまで引き出すことができる手法として注目されているのがホームステージングです。記事内には、プロのホームステージャーが実施したホームステージングの施工事例もご紹介していますが、空室状態の物件画像と比較すると、印象が大きく異なると思います。
なお、ホームステージングは、単に家具やインテリアを設置すれば良いというわけではないので、その点は注意しましょう。ホームステージングを専門とする会社には、ホームステージャーと呼ばれる有資格者が在籍していて、物件ターゲットの絞り込みから、コーディネート計画までを一貫して行っています。最近では、不動産会社が自社の従業員を使ってホームステージングを実施するケースも増えていますが、クオリティの問題で、成果に繋がらないケースが多くなっていると言われます。自社の従業員を使った対策は、ホームステージングにかかるコストを削減できるものの、成果が出ない場合、企業としての生産性を落としてしまう結果になるので、その点は注意しましょう。