2026.10.10

ナチュラルなモデルルームのつくり方!「ふつう」で終わらせない5つのルールと実例

結論、ナチュラルなモデルルームは、明るい木の家具を床の色に合わせ、白とやさしい色でまとめ、黒やグレーを少しだけ入れて引きしめると作れます。

ナチュラルとは、明るい木の色と白を中心にした、あたたかくて親しみやすいインテリアのことです。そこでの暮らしを思いうかべやすいので、家族向けの物件によく合います。

ただし、やさしいだけの部屋は「ふつう」に見えます。物件の価格に合わない、安っぽい印象になることもあります。大事なのは、カジュアルに寄りすぎないことです。

 

ホームステージング実績sta185_福岡-03

 

ナチュラルなモデルルームとは

明るい木・白・やさしい色でまとめた部屋のこと

 

ナチュラルなモデルルームとは、オークなどの明るい木の家具を中心に、白やベージュでまとめた部屋のことです。オークは、明るい色をした木の種類です。

ナチュラルの主役は、明るい木の家具ということを覚えておきましょう。

ナチュラル/ナチュラルモダン/北欧の違い

 

ナチュラルには、よく似たテイストが2つあります。違いは、明るい木に「何を足すか」です。

テイスト 明るい木に足すもの 印象 合う物件
ナチュラル 白、ベージュ、布、植物 あたたかい、親しみやすい 家族向けのマンション、一戸建て、賃貸
ナチュラルモダン 黒、石、金属 やさしいのに、すっきりして上質 都心のマンション、価格が高めの物件
北欧 ブルーやグリーンなどの色、北欧らしい小物 明るくて、少し遊びがある リノベーション物件、若い世帯向け

ここでは「ナチュラルなモデルルーム」を中心に説明します。ナチュラルモダンについては、モダンなモデルルームについても参考にしてください。

ナチュラルがモデルルームに向く理由と、向かないケース

 

ナチュラルは、家族向けの物件でいちばん使いやすいテイストです。ただし、どの物件にも合うわけではありません。

暮らしを思いうかべやすく、ファミリー層に合い、明るく広く見える

 

ナチュラルが向いている理由は3つあります。

  • 暮らしを思いうかべやすい
    見慣れた木の家具とやさしい色なので、見に来た人が「自分がここに住んだら」と想像しやすくなります。
  • ファミリー層に合う
    カグカスのナチュラル事例49件のうち、誰向けかが説明文から分かるのは18件です。そのうち10件が、子育て中の家族向けでした。
  • 明るく広く見える
    明るい木と白は光をよく反射するので、部屋が明るく、広く感じられます。写真でも、すっきり明るく写ります。

モデルルームの目的は、部屋をおしゃれに見せることではなく、カグカスのホームステージングの考え方としては「この家を選びたい」と思ってもらうことです。

ナチュラルは、この目的に合わせやすいテイストです。

向かないケース(高価格帯の物件、暗い色の床や建具の物件)

 

次のような物件では、ナチュラルをそのまま使わないほうがよい場合があります。

  • 価格が高い物件
    やさしいだけのナチュラルは、物件の価格に比べて軽く見えることがあります。石や金属を足したナチュラルモダンにするか、小物の質を上げます。
  • 床やドアの色が暗い物件
    暗い床に明るい木の家具を置くと、家具だけが浮いて見えます。カグカスは、床や建具(ドアなど)の色に家具を合わせるのが基本です。暗い床には、ウォールナットなどの暗い木の家具を合わせています。

ナチュラルにするかどうかは、担当者の好みではなく、物件の内装と、買ってほしい人から決めていきましょう。

ナチュラルに見せる5つの設計ルール

 

カグカスのナチュラル事例に共通するやり方を、5つのルールにまとめました。

1.家具の木の色は、床の色に合わせる

 

最初に見るのは、家具ではなく床です。家具の木の色を床の色にそろえると、部屋全体がひとつにまとまって見えます。

過去のモデルハウス(STANDARD PLAN 068)では、床材と同じ色のオークの家具を選んでいます。その他事例(STANDARD PLAN 130)も同じ考え方で、統一感のある落ち着いた部屋になっています。

2.白とやさしい色でまとめ、色を増やしすぎない

 

木の色だけでまとめると、部屋が重く見えることがあります。そこで、ソファやラグ、クッションに白やベージュを入れます。

過去の事例(STANDARD PLAN 181)では、オークの家具にバランスよく白を入れて、清潔感のある部屋にしています。

色を足すときは、1色だけにします。たくさんの色を使うと、ナチュラルの落ち着きがなくなります。

3.黒やグレーを少しだけ入れて引きしめる

 

木と白だけの部屋は、ぼんやりした印象になりがちです。黒やグレーを少しだけ入れると、全体が引きしまって見えます。

入れる場所は、小さなところで十分です。過去の実績(STANDARD PLAN 179)では、ところどころに黒を差し色として入れ、ナチュラルなのに上品な部屋にしています。

ただし、これは絶対のルールではありません。過去の実績(STANDARD PLAN 017)は、ファミリー向けに、内装から小物まで黒をまったく使わずに仕上げています。

とことんやさしく見せたいときは、黒を入れないという選び方もあります。

4.ラタンや無垢材など、素材感のある家具を入れる

 

ナチュラルは色が少ないので、素材で変化をつけます。ラタンは、つるを編んでつくった素材です。

無垢材は、1本の木から切り出した、そのままの木です。

過去の事例(STANDARD PLAN 011)では、ラタンのダイニングチェアや、無垢材をそのまま使ったサイドテーブルを入れています。名古屋市の事例(STANDARD PLAN 028)では、素材感のある家具で、ひとつひとつのものにこだわった「丁寧な暮らし」を見せています。

手ざわりのちがう家具が1つあるだけで、「ただの木の部屋」が「こだわりのある部屋」に変わります。

5.植物と丸い家具で、やわらかさを足す

 

最後に、植物と丸い形を足します。

  • 植物
    緑が入ると、木の家具がいきいきして見えます。世田谷区の事例(PREMIUM PLAN 043)では、まわりに緑が多い立地に合わせて、部屋の中にも植物を多めに置いています。
  • 丸い家具
    角のないテーブルや、丸みのあるいすは、やさしい印象になります。名古屋市の分譲戸建て事例(STANDARD PLAN 036)では、丸みのあるデザインを入れて、子育て世帯に合うあたたかい部屋にしています。

丸いテーブルは、小さな子どもがいる家族に「ここなら安心」と感じてもらえる家具でもあります。

「安っぽいナチュラル」にしないコツ

 

ナチュラルは、だれでもつくりやすいテイストです。そのぶん、ほかの物件と似た部屋になりやすく、印象に残りにくいという弱点があります。差がつくのは、次の2つです。

カジュアルに寄りすぎない

 

カジュアルとは、気軽でラフな雰囲気のことです。ナチュラルは、気をつけないとカジュアルになりすぎます。すると、家は高い買い物なのに、部屋が軽く見えてしまいます。

「ナチュラルなテイストで」という希望を受けた過去の実績(STANDARD PLAN 171)です。販売価格にふさわしい上質さが伝わるよう、カジュアルに寄りすぎないコーディネートを心がけています。

そのためにしたことは、2つです。

  • 家具に、ステンレスや質感のある素材を積極的に使った
  • 小物も、部屋に高級感が出るものを選んだ

明るい木のやさしさは残したまま、素材と小物の質で「格」を上げる。

これが、カグカスのナチュラルの考え方です。

暮らしの場面を1つ見せる

 

ナチュラルのいちばんの強みは、暮らしを思いうかべやすいことです。その強みを生かすために、「この家でのある場面」を1つ、はっきり見せます。

見せた場面 どう見せたか 事例
子どものいる毎日 壁に子どもの作品や絵を飾り、玄関の収納に遊び道具と子ども靴を置く STANDARD PLAN 075
キッチンまわりの使い方 キッチン横のマグネットボードをたなと組み合わせ、壁全体を見せ場にした STANDARD PLAN 177
家での仕事や趣味 書斎スペースのカウンターとボードにも小物を置いた STANDARD PLAN 127

場面は、買ってほしい人に合わせて選びます。

小さな子どものいる家族に売りたいなら子どもの場面、共働きの2人に売りたいなら家での仕事の場面、というように決めます。

カグカスのナチュラルな実例3選

 

ここからは、カグカスが実際に手がけた3つの部屋を紹介します。1つ目はモデルハウス、2つ目と3つ目は販売物件のホームステージング事例です。同じナチュラルでも、物件と買ってほしい人によって、力を入れるところが変わります。

1. 床と同じ色のオークでまとめたモデルハウス

WORKS実績

STANDARD PLAN 068

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家具は、部屋の床材と同じ色のオークを中心に選んでいます。床と家具がつながって見えるので、部屋がひとつにまとまります。

そこに、家具の脚の黒をポイントとして入れ、部屋をほどよく引きしめました。さらに、ゆったりしたカウチソファ(足をのばせるソファ)を置いて、部屋にゆとりを感じさせています。

「床の色に合わせる」と、「黒で引きしめる」のお手本です。ナチュラルなのに「上質」と言えるのは、この2つがそろっているからです。

2. 子どものいる暮らしを見せた部屋

WORKS実績

STANDARD PLAN 075

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買ってほしい人がはっきり決まっていたので、オークの家具を中心に、明るくナチュラルな雰囲気にしました。

この事例の見どころは、家具よりも「場面」です。縦に長いリビングの壁には、マグネットで子どもの作品や絵をはって飾れるイメージのかざりを用意しました。玄関の収納にも、遊び道具や子ども靴を置いています。子ども連れの家族が、のびのび暮らす様子を見せるためです。

ナチュラルは「誰の暮らしか」まで見せると、印象に残ります。見に来た家族は、壁の絵や子ども靴を見て、自分たちの毎日を重ねられます。

3. カジュアルに寄せず、上質さを残した部屋

WORKS実績

STANDARD PLAN 171

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「ナチュラルにしたい」という希望に、そのまま応えるだけではありませんでした。物件の販売価格にふさわしい上質さが伝わるよう、カジュアルに寄りすぎないことを大事にしています。

リビングは、明るい木目と素材感のある家具でそろえ、やわらかく親しみのある雰囲気にしました。そのうえで、家具にはステンレスなどの素材を使い、小物も高級感の出るものを選んでいます。となりの洋室は「大人の書斎」をイメージして、落ち着いたモダンな部屋にしました。

テイストの希望と、物件の価格の両方を見て決める、ということです。やさしさと上質さは、素材と小物で両立できます。

まとめ

 

ナチュラルなモデルルームは、次の順番でつくります。

  1. ナチュラルが合う物件かを確かめる
  2. 5つのルールをそろえる
  3. 「ふつう」で終わらせない

ナチュラルは、やさしくて親しみやすいテイストです。

だからこそ、「やさしいだけ」にならないように、物件と買ってほしい人から逆算してつくることが大切です。