ナチュラルなモデルルームのつくり方!「ふつう」で終わらせない5つのルールと実例
結論、ナチュラルなモデルルームは、明るい木の家具を床の色に合わせ、白とやさしい色でまとめ、黒やグレーを少しだけ入れて引きしめると作れます。
ナチュラルとは、明るい木の色と白を中心にした、あたたかくて親しみやすいインテリアのことです。そこでの暮らしを思いうかべやすいので、家族向けの物件によく合います。
ただし、やさしいだけの部屋は「ふつう」に見えます。物件の価格に合わない、安っぽい印象になることもあります。大事なのは、カジュアルに寄りすぎないことです。
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ナチュラルなモデルルームとは
明るい木・白・やさしい色でまとめた部屋のこと
ナチュラルなモデルルームとは、オークなどの明るい木の家具を中心に、白やベージュでまとめた部屋のことです。オークは、明るい色をした木の種類です。
ナチュラルの主役は、明るい木の家具ということを覚えておきましょう。
ナチュラル/ナチュラルモダン/北欧の違い
ナチュラルには、よく似たテイストが2つあります。違いは、明るい木に「何を足すか」です。
| テイスト | 明るい木に足すもの | 印象 | 合う物件 |
|---|---|---|---|
| ナチュラル | 白、ベージュ、布、植物 | あたたかい、親しみやすい | 家族向けのマンション、一戸建て、賃貸 |
| ナチュラルモダン | 黒、石、金属 | やさしいのに、すっきりして上質 | 都心のマンション、価格が高めの物件 |
| 北欧 | ブルーやグリーンなどの色、北欧らしい小物 | 明るくて、少し遊びがある | リノベーション物件、若い世帯向け |
ここでは「ナチュラルなモデルルーム」を中心に説明します。ナチュラルモダンについては、モダンなモデルルームについても参考にしてください。
ナチュラルがモデルルームに向く理由と、向かないケース
ナチュラルは、家族向けの物件でいちばん使いやすいテイストです。ただし、どの物件にも合うわけではありません。
暮らしを思いうかべやすく、ファミリー層に合い、明るく広く見える
ナチュラルが向いている理由は3つあります。
- 暮らしを思いうかべやすい
見慣れた木の家具とやさしい色なので、見に来た人が「自分がここに住んだら」と想像しやすくなります。 - ファミリー層に合う
カグカスのナチュラル事例49件のうち、誰向けかが説明文から分かるのは18件です。そのうち10件が、子育て中の家族向けでした。 - 明るく広く見える
明るい木と白は光をよく反射するので、部屋が明るく、広く感じられます。写真でも、すっきり明るく写ります。
モデルルームの目的は、部屋をおしゃれに見せることではなく、カグカスのホームステージングの考え方としては「この家を選びたい」と思ってもらうことです。
ナチュラルは、この目的に合わせやすいテイストです。
向かないケース(高価格帯の物件、暗い色の床や建具の物件)
次のような物件では、ナチュラルをそのまま使わないほうがよい場合があります。
- 価格が高い物件
やさしいだけのナチュラルは、物件の価格に比べて軽く見えることがあります。石や金属を足したナチュラルモダンにするか、小物の質を上げます。 - 床やドアの色が暗い物件
暗い床に明るい木の家具を置くと、家具だけが浮いて見えます。カグカスは、床や建具(ドアなど)の色に家具を合わせるのが基本です。暗い床には、ウォールナットなどの暗い木の家具を合わせています。
ナチュラルにするかどうかは、担当者の好みではなく、物件の内装と、買ってほしい人から決めていきましょう。
ナチュラルに見せる5つの設計ルール
カグカスのナチュラル事例に共通するやり方を、5つのルールにまとめました。
1.家具の木の色は、床の色に合わせる

最初に見るのは、家具ではなく床です。家具の木の色を床の色にそろえると、部屋全体がひとつにまとまって見えます。
過去のモデルハウス(STANDARD PLAN 068)では、床材と同じ色のオークの家具を選んでいます。その他事例(STANDARD PLAN 130)も同じ考え方で、統一感のある落ち着いた部屋になっています。
2.白とやさしい色でまとめ、色を増やしすぎない

木の色だけでまとめると、部屋が重く見えることがあります。そこで、ソファやラグ、クッションに白やベージュを入れます。
過去の事例(STANDARD PLAN 181)では、オークの家具にバランスよく白を入れて、清潔感のある部屋にしています。
色を足すときは、1色だけにします。たくさんの色を使うと、ナチュラルの落ち着きがなくなります。
3.黒やグレーを少しだけ入れて引きしめる

木と白だけの部屋は、ぼんやりした印象になりがちです。黒やグレーを少しだけ入れると、全体が引きしまって見えます。
入れる場所は、小さなところで十分です。過去の実績(STANDARD PLAN 179)では、ところどころに黒を差し色として入れ、ナチュラルなのに上品な部屋にしています。
ただし、これは絶対のルールではありません。過去の実績(STANDARD PLAN 017)は、ファミリー向けに、内装から小物まで黒をまったく使わずに仕上げています。
とことんやさしく見せたいときは、黒を入れないという選び方もあります。
4.ラタンや無垢材など、素材感のある家具を入れる

ナチュラルは色が少ないので、素材で変化をつけます。ラタンは、つるを編んでつくった素材です。
無垢材は、1本の木から切り出した、そのままの木です。
過去の事例(STANDARD PLAN 011)では、ラタンのダイニングチェアや、無垢材をそのまま使ったサイドテーブルを入れています。名古屋市の事例(STANDARD PLAN 028)では、素材感のある家具で、ひとつひとつのものにこだわった「丁寧な暮らし」を見せています。
手ざわりのちがう家具が1つあるだけで、「ただの木の部屋」が「こだわりのある部屋」に変わります。
5.植物と丸い家具で、やわらかさを足す

最後に、植物と丸い形を足します。
- 植物
緑が入ると、木の家具がいきいきして見えます。世田谷区の事例(PREMIUM PLAN 043)では、まわりに緑が多い立地に合わせて、部屋の中にも植物を多めに置いています。 - 丸い家具
角のないテーブルや、丸みのあるいすは、やさしい印象になります。名古屋市の分譲戸建て事例(STANDARD PLAN 036)では、丸みのあるデザインを入れて、子育て世帯に合うあたたかい部屋にしています。
丸いテーブルは、小さな子どもがいる家族に「ここなら安心」と感じてもらえる家具でもあります。
「安っぽいナチュラル」にしないコツ
ナチュラルは、だれでもつくりやすいテイストです。そのぶん、ほかの物件と似た部屋になりやすく、印象に残りにくいという弱点があります。差がつくのは、次の2つです。
カジュアルに寄りすぎない

カジュアルとは、気軽でラフな雰囲気のことです。ナチュラルは、気をつけないとカジュアルになりすぎます。すると、家は高い買い物なのに、部屋が軽く見えてしまいます。
「ナチュラルなテイストで」という希望を受けた過去の実績(STANDARD PLAN 171)です。販売価格にふさわしい上質さが伝わるよう、カジュアルに寄りすぎないコーディネートを心がけています。
そのためにしたことは、2つです。
- 家具に、ステンレスや質感のある素材を積極的に使った
- 小物も、部屋に高級感が出るものを選んだ
明るい木のやさしさは残したまま、素材と小物の質で「格」を上げる。
これが、カグカスのナチュラルの考え方です。
暮らしの場面を1つ見せる

ナチュラルのいちばんの強みは、暮らしを思いうかべやすいことです。その強みを生かすために、「この家でのある場面」を1つ、はっきり見せます。
| 見せた場面 | どう見せたか | 事例 |
|---|---|---|
| 子どものいる毎日 | 壁に子どもの作品や絵を飾り、玄関の収納に遊び道具と子ども靴を置く | STANDARD PLAN 075 |
| キッチンまわりの使い方 | キッチン横のマグネットボードをたなと組み合わせ、壁全体を見せ場にした | STANDARD PLAN 177 |
| 家での仕事や趣味 | 書斎スペースのカウンターとボードにも小物を置いた | STANDARD PLAN 127 |
場面は、買ってほしい人に合わせて選びます。
小さな子どものいる家族に売りたいなら子どもの場面、共働きの2人に売りたいなら家での仕事の場面、というように決めます。
カグカスのナチュラルな実例3選
ここからは、カグカスが実際に手がけた3つの部屋を紹介します。1つ目はモデルハウス、2つ目と3つ目は販売物件のホームステージング事例です。同じナチュラルでも、物件と買ってほしい人によって、力を入れるところが変わります。
1. 床と同じ色のオークでまとめたモデルハウス
家具は、部屋の床材と同じ色のオークを中心に選んでいます。床と家具がつながって見えるので、部屋がひとつにまとまります。
そこに、家具の脚の黒をポイントとして入れ、部屋をほどよく引きしめました。さらに、ゆったりしたカウチソファ(足をのばせるソファ)を置いて、部屋にゆとりを感じさせています。
「床の色に合わせる」と、「黒で引きしめる」のお手本です。ナチュラルなのに「上質」と言えるのは、この2つがそろっているからです。
2. 子どものいる暮らしを見せた部屋
買ってほしい人がはっきり決まっていたので、オークの家具を中心に、明るくナチュラルな雰囲気にしました。
この事例の見どころは、家具よりも「場面」です。縦に長いリビングの壁には、マグネットで子どもの作品や絵をはって飾れるイメージのかざりを用意しました。玄関の収納にも、遊び道具や子ども靴を置いています。子ども連れの家族が、のびのび暮らす様子を見せるためです。
ナチュラルは「誰の暮らしか」まで見せると、印象に残ります。見に来た家族は、壁の絵や子ども靴を見て、自分たちの毎日を重ねられます。
3. カジュアルに寄せず、上質さを残した部屋
「ナチュラルにしたい」という希望に、そのまま応えるだけではありませんでした。物件の販売価格にふさわしい上質さが伝わるよう、カジュアルに寄りすぎないことを大事にしています。
リビングは、明るい木目と素材感のある家具でそろえ、やわらかく親しみのある雰囲気にしました。そのうえで、家具にはステンレスなどの素材を使い、小物も高級感の出るものを選んでいます。となりの洋室は「大人の書斎」をイメージして、落ち着いたモダンな部屋にしました。
テイストの希望と、物件の価格の両方を見て決める、ということです。やさしさと上質さは、素材と小物で両立できます。
まとめ
ナチュラルなモデルルームは、次の順番でつくります。
- ナチュラルが合う物件かを確かめる
- 5つのルールをそろえる
- 「ふつう」で終わらせない
ナチュラルは、やさしくて親しみやすいテイストです。
だからこそ、「やさしいだけ」にならないように、物件と買ってほしい人から逆算してつくることが大切です。




