2026.08.12

家の売却理由を上手に伝えるには?伝え方によっては売却に悪影響が出る!

不動産の売却では、直接購入希望者と対面してお話をする機会があります。一般的に『内覧』と呼ばれる工程となるのですが、不動産の売却においては、成約を大きく左右する場面とされていて、この時に与える印象によって売却価格が上下したり、成約してもらえるかどうかが大きく変わると考えて良いです。

購入希望者が内覧を実施する理由は、物件写真を見ただけでは分からないような物件の良し悪しや周辺環境などを直接目で確認することにあるとされています。部屋のサイズ感や間取りが生活スタイルに合っているのか、物件周辺の利便性や治安、騒音状況などについは、直接足を運んで確認してみないと、物件広告の情報だけでは判断のしようがありません。そのため、大きなお金が動く取り引きとなる不動産の売買においては、この内覧と呼ばれる顧客対応が必ず行われることになるのです。

そして、この内覧で意外な落とし穴になるポイントが、「なぜこの家を売ろうと思ったのですか?」という、不動産の売却理由に関する質問です。マイホームの売却理由は、伝え方次第で購入希望者に与える印象が大きく異なり、伝え方によってはせっかくの売却チャンスを逃してしまう可能性があるのです。特に、ネガティブな理由であれば、「なんて言えば良いの?」と伝え方に迷ってしまう方も多く、売却活動を有利に進めるために嘘の情報を伝えて後からトラブルに発展するといったケースもあるとされています。
そこでこの記事では、不動産売却における内覧を成功させるため、マイホームの売却理由を上手に伝える方法について考えてみたいと思います。

不動産の売却理由は、売却活動にどんな影響を与える?

多くの購入希望者は、売主がマイホームを「売却しよう!」と決断した理由を気にしています。なぜなら、売却理由によっては、購入後にその物件に住み始めてから、自分達も同じような悩みを抱えてしまう可能性があると不安視しているからなのです。例えば、「隣人がトラブルメーカーである…」「物件に致命的な損傷が生じている…」と言った理由で売却を決断したという場合、買主側は購入後の生活に不安が残ってしまうため、購入することを躊躇してしまうでしょう。

つまり、不動産の売却理由は、スムーズな売却活動に大きな影響を与える要因となり、伝え方を少し間違ってしまうだけで売却チャンスを逃してしまう原因となるのです。売主側は「売却理由なんてどうでも良いでしょ!」と考えるかもしれませんが、皆さんが考えている以上に売却活動に与える影響が大きいということを理解しておきましょう。ここでは、不動産の売却理由が売却活動そのものにどのような影響を与える可能性があるのかについて、いくつか例を挙げてみたいと思います。

①成約が決まらず、売却活動期間が延びる

購入希望者に悪印象を与えるような売却理由の伝え方をすると、売却価格が下がってしまうだけでなく、「内覧はあるのに成約してもらえない…」など、買い手が見つかりにくくなって、売却活動期間がどんどん伸びてしまう傾向があります。

特に、市場相場と比較して、安く売りに出されている物件の場合、「なぜ他の物件よりも安いのか?」という点に疑問を持たれ、その価格に設定した理由を聞かれる可能性が高くなります。この際、周辺環境や住宅そのものに何らかの問題があったり、購入希望者がネガティブな印象を持つような理由が存在する場合には、安くても成約してもらいにくくなり、売却に多くの時間がかかってしまうようになるのです。

不動産の売却においては、活動期間が長期化するほど買い手が見つかりにくくなります。多くの方が物件探しに利用する不動産ポータルサイトは、新着物件が上に並ぶ仕組みになっていて、売却活動が長期化すると、掲載順位がどんどん下がってしまい、顧客の目に触れにくくなるのです。
内覧した購入希望者が、ネガティブな印象を持つような売却理由の伝え方は、成約してもらえる可能性が低くなり、売却活動期間が長期化しやすくなるので注意しましょう。

②成約価格が下がる可能性がある

不動産の売却では、売却を検討している物件が持つ条件と価格のバランスが非常に重要です。売主の希望としては「できるだけ高く売りたい」と考えているはずですが、物件が持つ条件と価格が釣り合っていない場合、成約に至るのが難しくなるのです。

そのため、ネガティブな理由による不動産売却であれば、売主が希望するような価格での売却は難しくなります。物件そのものが劣化している、周辺環境に問題があるなどという場合、「購入後にリフォームしないといけない」「使いづらい家を高値で買いたくない」と言った悪印象を持たれてしまうことで、購入を躊躇されてしまうのです。そして、「リフォーム費用分を値下げしてくれるなら購入します!」など、ネガティブな理由を交渉材料にされてしまう可能性があり、最終的な成約価格が下がってしまう可能性が高くなるわけです。

他にも、「早く売りたい!」と思っていることを売却理由から見抜かれてしまうと、購入希望者側に足元を見られてしまい、強気の値下げ交渉を受けてしまうことも考えられます。購入者側は、売主とは真逆で「条件の良い物件をできるだけ安く買いたい!」と考えているわけなので、売却理由を伝える際は、隙を見せないようにしなくてはいけないのです。

よくある不動産売却の理由と上手な伝え方について

前項でご紹介した通り、不動産を売りに出す理由は、売却活動そのものに大きな影響を与え、さらに最終的な結果も左右する重要な要素となるのです。

一般的に「家は大切な資産である!」という認識を多くの方が持っているため、なぜ大金をかけて購入したマイホームを「売るのか?」という点に疑問を持つ購入希望者は多いのです。そして、売却理由によっては、買い手側にネガティブなイメージを持たれてしまい、売却活動そのものが難しくなるのです。

そこでここでは、よくあるマイホームの売却理由と、内覧時に上手に伝えるための工夫についてご紹介します。

よくある不動産の売却理由について

マイホームの売却を決断する場合でも、人それぞれ異なる理由を持っています。ここでは、大切なマイホームの売却を決断する代表的な理由をあげていきます。

■現状の住まいが生活スタイルに合わなくなった

この理由は、家族構成の変化などによって、現在の住まいが生活スタイルに合わなくなって、より良い住まいに住み替えすることを決断するというパターンです。

家に求める条件は、家族のライフステージによって変化していきます。子供が小さなころに購入した家であれば、子供の成長や進学などによって、住みづらさを感じるようになることも珍しくありません。このような場合、子供部屋を用意するためにマンションから戸建てに住み替えを検討したり、その逆に子供が独立して夫婦二人暮らしになったため、戸建てからマンションや2階建てから平屋への住み替えを検討する方が多いのです。

マイホームの住み替えは、現住居の売却金を頭金として新居の購入に動く形になるので、自宅の売却を決断するわけです。なお、ライフステージの変化に合わせてより良い住まいへの住み替えが理由となる不動産売却については、買主側に悪意印象を与える可能性は低いです。

■相続した不動産の売却

核家族化が進む日本では、親族から不動産を相続したとしても、既に自分たちのマイホームを購入していて、利活用の予定がないという理由で売却に動くというケースが増えています。

相続した不動産について、自分たちが住む予定がない、賃貸として貸し出すこともしないという場合、早期に売却したほうが良いとされています。不動産は、所有しているだけでさまざまなコストがかかってしまいますし、現在では空き家の管理が厳格化されているため、誰も住まない不動産を所有するという行為は、メリットよりもリスクの方が大きくなっているのです。その結果、管理が難しい相続不動産については、維持コストに関するデメリットなどを解消するためにも、早期の売却を目指す方が多いです。

なお、「使わない不動産を相続したから」という理由についても、買い手側に悪印象を与える可能性は低いです。不動産売却理由の中でも、買い手側が最も納得しやすい理由でもあるため、伝え方もそこまで悩む必要はないでしょう。

■転勤が理由となる売却

これもライフステージの変化を理由とした不動産売却に当たります。転勤が決まり、単身赴任が厳しいという場合、現在の持ち家を売却して住み替えるという選択をすることになります。将来的に、現在の住まいがあるエリアに戻る予定がない、いつ戻れるか分からないため賃貸に出すのも難しいというケースであれば、持ち家を手放して転勤先で新居を購入することになるのです。

転勤による不動産売却については、売主自身が原因となるわけではないため、買い手側に悪印象を与える可能性は低いです。そのため、売却活動そのものに大きな影響を与える可能性は少なく、建物の状態に問題が無ければスムーズな成約を期待することができるでしょう。

■介護などを理由に家族との同居を選ぶ

親世代の介護が必要になり、実家で同居することになったというケースでは、片方の家が空き家となります。空き家化は、上述した通り、維持管理の面でリスクの方が大きいと考えられるようになっているので、賃貸に出すことが難しいエリアの場合は、売却を選択する方が多いです。

なお、この理由に関しても、単純なライフステージの変化であるため、転勤などと同じく、買い手側に悪印象を与える可能性は低いです。また、「急いで売らなければならない」という印象も与えないため、正直に話したとしても売却活動に悪影響を与える可能性は低いでしょう。

■離婚が原因で持ち家を手放す

これもライフステージの変化と言えます。お子様がまだいない状況で離婚するという場合、お互いが新しい生活をスタートさせるため、持ち家を手放すという選択をするケースも珍しくありません。離婚する場合、住宅ローンの清算や、財産分与のための現金化を目的に不動産の売却を選ばざるを得ないというケースも考えられます。

そして、「離婚を原因とした不動産の売却」については、買い手側に包み隠さずそのまま伝えてしまうと、購入を躊躇される可能性があります。そこに住んでいた人が「離婚した」となると、縁起が悪いと感じる人もいて、物件の状態に関係なく、買いたくないと考えられてしまう可能性があるのです。ちなみに、不動産売却の理由を尋ねられたとしても、「離婚」などのプライベートな理由については、伝える必要はありません。この場合、離婚には触れずに、上手に理由を伝えられるように準備しましょう。

■住宅ローンの返済が難しくなったため

昨今では、経済的な理由でマイホームを手放すという決断を下す方も増えています。日本では、物価上昇が続いていて、2024年以降は住宅ローンの金利も上昇傾向にあります。収入が物価上昇や金利上昇に追いつかない…という方の中には、住宅ローンの返済が家族の生活を圧迫することから、ひとまず売却して生活を立て直すという決断をする人も少なくないのです。

「住宅ローンが支払えなくなった…」など、経済的な理由による家の売却は、離婚などと同じく「縁起が悪い…」と敬遠される可能性があります。また、経済的理由であるということを正直に話してしまうと、「早く売りたいのだな!」と足元を見られてしまい、無理な値下げ交渉を受ける可能性があるので、その辺りも注意しましょう。

■急遽、まとまった資金が必要になった

医療費や介護費など、急にまとまった資金が必要になり、その資金をねん出するためにマイホームの売却に動くというケースも考えられます。この理由についても、買い手側に正直に話してしまうと、足元を見られてしまう可能性があるので注意しましょう。

なお、仲介による不動産売却については、スムーズに話が進んだとしても、平均で3~6ヶ月ほどの時間がかかるとされています。そのため、資金調達のために時間的余裕がない…という場合は、不動産買取などのサービスを利用することも検討しましょう。不動産買取の場合、売却理由によって結果が左右されることはありませんし、現金化までが非常に速いです。

売却理由の上手な伝え方について

不動産を売却する理由は、上述した通り、人それぞれさまざまな理由が存在します。相続や転勤、親の介護などといった理由であれば、売却活動に大きな影響を与えることはありませんし、そもそもプライバシー性が高い情報なので、正直に伝える義務もありません。

しかし、売却理由によっては、購入希望者側にネガティブな印象を与えてしまい、値下げ交渉を受けることで成約価格が下がる、成約してもらえなくなるなど、売却活動の障壁になってしまうことがあるのです。ネガティブな理由なら「隠せば良い」と考える人もいますが、内容によっては告知する義務があるので隠すことができない場合も多いのです。

そこで、売却活動をスムーズに進めるためにも、ネガティブな売却理由がある場合の、上手な伝え方もおさえておきましょう。なお、実際の売却活動においては、不動産売却のプロである、不動産会社のアドバイスを受けながら伝え方を検討すると良いです。ここでは、ネガティブな印象を持たれやすい理由について、可能な限り悪印象を与えないような伝え方をご紹介します。

■離婚など、縁起を疑われる理由

先程紹介した通り、離婚を理由とした不動産の売却は「縁起が悪い…」などと、買い手側にネガティブな印象を与えてしまう場合があります。昨今では、離婚そのものがさほど珍しい事象ではなくなっているため、特に気にしないという方も増えているようですが、スムーズな売却を目指す場合には、正直に伝えるのではなく、上手な言い訳を用意しておく方が良いです。

特に、離婚などのプライバシー性の高い情報に関しては、告知する義務などもありませんし、悪印象を与える可能性があることを考えると、正直に伝えるメリットがないと言えます。そのため、このような理由については、「家族の都合で」「生活スタイルに合うより良い住まいへの住み替え」など、大まかな内容を伝えるだけにとどめると良いです。

特に、新婚の夫婦や小さなお子様がいるご家庭の場合、「離婚」というワードに敏感な方も多いため、出さないようにする方が賢明です。ただ、理由をぼかしすぎて、物件そのものの瑕疵や隣人トラブルなどを疑われた場合は、理由を正直に伝えた方が安心してもらいやすいです。「離婚」は、全ての人にとって致命的な問題としてとらえられるわけではないので、物件の瑕疵を疑われるよりは良いと思います。

■経済的な理由

住宅ローンの支払い負担など、経済的な問題で持ち家を手放すというケースについても、告知義務はありません。経済的な理由を正直に伝えてしまうと、買主によっては足元を見て強気な値下げ交渉に出てくる可能性があるので、金銭的な問題を正直に伝えない方が良いです。この場合、「子供の進学に合わせて生活環境を変える」など、当たり障りのない理由を説明するのが良いです。

なお、抵当権の抹消手続きで引渡しまでに日数がかかるといった売却スケジュールの場合、告知義務が生じるため、売却理由を正しく伝えなければいけません。不動産の売却は、「任意売却が必要になる…」など、追い込まれてから動き始めるのではなく、自分に有利な買い手を探せる状況で行動に移すようにしましょう。家を手放すという選択は、なかなか判断が難しいですが、早めに動く方が生活の立て直しも早くなるはずです。

■建物の老朽化が原因の場合

築年数が経過して、建物が老朽化したために新しい家に住み替えするというケースでは、売却理由をきちんと告知する義務があります。修繕が必要な物理的瑕疵については、法で告知義務が定められているため、隠した状態で売却すると、後から契約不適合責任を問われる可能性があるのです。なお、不動産の売却における告知義務については、以下のような瑕疵について定められています。

  • 物理的瑕疵
    土地や建物に存在する問題点が物理的瑕疵と呼ばれます。地盤沈下や地中埋設物、雨漏り、シロアリ被害などが該当します。
  • 法的瑕疵
    建築基準法など不動産に関する現行法令に違反している場合、法的瑕疵に該当します。再建築不可物件や建築制限などを受ける場合です。
  • 環境的瑕疵
    物件の周辺環境に関する問題です。騒音や振動を生じさせる施設が近隣に存在するなどが該当します。
  • 心理的瑕疵
    住むうえで心理的な問題を感じることを指します。自殺や他殺、事故死などが過去に発生した物件が該当します。

建物の老朽化は、上記の物理的瑕疵に当たるため、老朽化している箇所とその状況、対処状況などについて正確に伝える必要があります。例えば、「雨漏りが発生したのですが、修理済みです」「建具の開閉時に引っ掛かりがあるので、必要であれば修理もしくは交換してください」など、瑕疵の内容と解決策をセットで伝えるようにしましょう。修繕済みの場合は、修繕履歴やホームインスペクションの結果などを用意しておくと、買い手側の不安を解消することができます。

物理的瑕疵については、「どこからどこまで伝えれば良いのかが分からない…」という場合も多いため、認識している瑕疵について不動産会社の担当者に確認してもらい、どのように伝えるべきかアドバイスを受けると良いでしょう。

■周辺環境の問題が理由の場合

周辺環境が原因で不動産の売却を決めたという場合、その理由が環境的瑕疵に該当するのかどうかで伝え方が変わります。

たとえば、「近くに買い物施設がないため不便に感じるようになった」「子供が生まれたけど、保育園がない」など、個人の主観による住みにくさに関しては、告知する義務は特にありません。個人の主観が原因の場合は、「閑静な住宅街なので騒音の心配がない」などと、可能な限りポジティブな印象を与えられるように言い換えると良いです。

ただ、周辺環境の問題が、「近くに悪臭を生じさせる工場がある」「火葬場や葬儀場ができた」など、嫌悪施設が原因の場合、環境的瑕疵に該当するため、告知義務が発生します。この場合、環境的な問題について正直に伝える必要があります。

■事故や事件が原因で住み替える場合

物件内で死亡事故が発生した場合、心理的瑕疵がある物件とされ、告知義務が発生する可能性が高いです。この場合、売却理由については、正直に伝えなければいけません。

なお、物件内での死亡事故について、老衰や病気などによる自然死の場合、心理的瑕疵には該当しません。ただし、自然死でも、発見が遅れて特殊清掃が必要になったというケースは、心理的瑕疵に該当し、告知義務が発生します。

心理的瑕疵については、「どこまで伝えれば良いのか?」の判断がなかなかできないという方も多いため、不動産会社の担当者に相談しながら、伝え方のアドバイスを受けると良いです。

ホームステージングの実施で、物件そのものの印象を高めるのもおすすめ

ここまでの解説で、不動産売却においては、売却理由が想像以上に重要な要素になるということが分かっていただけたと思います。中古住宅の売却では、今までそこに住んでいた人が「住み替えしよう!」と決めた理由が気になるもので、ネガティブな理由の場合は、価格交渉や購入を控えられてしまうという結果に繋がるのです。

そのため、スムーズな売却活動を期待する場合、内覧時の顧客対応についても、きちんと準備しておく必要があると考えてください。なお、不動産の売却では、購入希望者が内覧した時、できるだけ好印象を持ってもらえるような準備をしておくことも重要です。購入希望者が内覧した時、「こんな家に住んでみたいな!」などとポジティブな印象を持ってもらうことができれば、買い手側は「売却の理由」があまり気にならなくなる可能性が高いです。

物件そのものの評価が高ければ、「他の購入希望者に買われたくない!」という気持ちが生まれるため、買い手側も早期の成約を望む可能性が高くなるのです。そして、内覧時に可能な限り好印象を与えるようにするための対策として、中古住宅市場で注目されているのがホームステージングです。

ホームステージングとは?実施の効果も紹介

ホームステージングは、下の画像のように、空室状態の物件に対して、家具やインテリア、照明などを配置することで、新築住宅のモデルルームのような魅力的な空間を作り出す演出手法です。

ホームステージングを実施すれば、物件広告に魅力的な写真を掲載することができ、ライバル物件との差別化を実現することで、広告の反響率を高めてくれます。さらに、実際に内覧に足を運んだ際には、家具などが配置されていることで、入居後の自分たちの暮らしをイメージしやすくなり、物件の良し悪しが判断しやすくなるのです。

■ホームステージング前

■ホームステージング後

ホームステージング実施前後の写真を見比べてみればわかるように、後者の方が圧倒的に魅力的な空間に感じると思います。実際に、ホームステージング実施後の効果として、以下のようなメリットが得られたという回答があります。

  • 内覧後成約率が上がった
  • 内覧者数が増加した
  • 反響数が増えた
  • 内覧時の滞在時間が長くなった
  • 競合物件と比較されにくくなった

ホームステージングを実施することで、物件広告からの反響率が向上し、内覧者が増加したという効果を実感している方は多いです。さらに、魅力的な空間で内覧を実施できるため、内覧後の成約率に好影響を与えたという結果が出ているのです。つまり、ホームステージングの実施は、売却理由が与える影響以上の好印象を買い手側に与えることで、「ここに住んでみたい!」と思わせることができていると考えられるでしょう。

参照:ホームステージング白書2024年

まとめ

今回は、不動産の売却を考えている方に向け、内覧時に質問されることが多い、不動産の売却理由を上手に答えるためのポイントについて解説しました。

記事内でご紹介した通り、中古住宅の購入を考えている方の多くは、売主がなぜその物件を「売ろうと思ったのか?」と気にしています。そのため、内覧で直接対面した時には、売却理由を質問される可能性が非常に高いので、事前にその答えを用意しておく必要があると考えましょう。なお、「なぜ売るのですか?」と聞かれた時には、告知義務のある範囲はわかりやすく正確に伝え、プライバシーにかかわるものは抽象的な伝え方をすれば良いと考えておきましょう。

離婚や経済的な問題など、ネガティブな情報であっても、自分たちのプライバシーにかかわる問題であれば、正直にその事実を伝える必要はないのです。しかし、物件そのものの損傷や周辺環境、過去の事故など、告知義務が定められている内容は、情報を隠す方がリスクが大きくなるので、上手な伝え方を不動産会社の担当者さんに考えてもらうと良いです。

なお、不動産売却のための内覧については、物件の印象を最大化することで、「売却理由を気にならなくさせる」という対策も有効です。買い手側が、「この物件に住みたい!」と強く思ったのであれば、現在の住人が売ろうと考えた理由など、そこまで気にならなくなるものなのです。