2025.06.28

家が売れない理由と解決策について!ホームステージングが物件売却の救世主になるかも

家の売却を検討した時には、「希望する価格で売却できるかな?」という点が気になる人が多いと思います。しかし、新築住宅を求める人が多い日本では、中古住宅の売却は皆さんが考えているほど簡単ではありません。

実際に、家を売りに出したとしても内覧の問い合わせすらまったく入って来ず、本当に買い手が見つかるのか…と、売却価格を気にする以前の段階で躓いてしまう人も少なくないのです。昨今では、国や自治体が中古住宅市場の活性化を後押しするようになっているとはいえ、新築住宅市場と比較すると売却活動はどうしても困難になってしまいます。

そこでこの記事では、家を売りに出しているのに「なかなか買い手が見つけられない…」と悩んでいる方に向け、何が理由となって家が売れないのか、またどういった対策に取り組めば家の売却が叶うのかについて解説していきたいと思います。昨今の中古住宅市場では、家の売却をスムーズに進めるための方法としてホームステージングと呼ばれる手法が注目を集めているので、「家が売れない」という悩みの解決策としてホームステージングがどのように役立つのかについても分かりやすく解説します。

家が売れない理由は何?

それではまず、家を売りに出してもなかなか買い手が付かない…なんてことになる理由について解説していきます。

もちろん、家が売れない理由はさまざまなことが考えられます。状態の良い家であっても、相場とかけ離れた価格設定をしてしまうと広告の段階で敬遠されて内覧の依頼すら入って来ない…なんてことになるのは当たり前ですよね。家が売れないことに悩んだ時には、まず「売れない理由」を正確に把握することが大切です。売れない理由がわからなければ適切な対応策を講じることができなくなるため、まずはどのような理由で「家が売れない…」と悩む人がいるのかをおさえておきましょう。

ここでは、家が売れない…となってしまう場合の代表的な理由をご紹介します。

①内覧の件数が少ない

一つ目は、内覧件数が少ないという理由です。家の売却を考えたとしても、内覧件数が少ないと売却は難しくなります。家を購入する際には、内覧で実際の家を見ることで購買意欲を高め、それにより売却に繋がりやすくなるのですが、そもそも内覧の申し込みが少ない場合、その段階にまで進めていないことを示しているのです。

たとえば、賃貸住宅を借りる時であっても、不動産仲介会社と一緒に物件の内覧を行いますよね。実際に家の中を見て、導入されている設備などを確認することで、入居後の生活を具体的にイメージできるようになり、希望の物件かどうかを判断しやすくなるのです。家の売却でもこれは同じで、契約前に物件の内覧をする方がほとんどなので、内覧の申し込みが少ないという状態なら、家の売却は難しくなります。

したがって、家を売りに出してしばらく時間が経過したとしても、内覧の件数が思うように伸びていない…なんてケースでは、この部分を改善するための対策を施す必要があります。

②不動産会社のサポート不足

家の売却を考えた時には、買い手と繋ぐ仲介を担ってくれる不動産会社に相談することになります。不動産の仲介を担う会社は、家の売買が成立した際に、仲介手数料を頂くことで利益を得ています。そのため、家の売却をお願いすれば、どのような不動産会社でも、一生懸命売却活動に動いてくれると考えている方が多いはずです。しかし実際には、さまざまな理由から不動産会社のサーポートが不足し、思うように家が売れない…なんてことになるケースもあるのです。

不動産会社は、家の売却を考えている人と購入を検討している人を繋ぐという非常に重要な役割を担っているため、この部分のサポートが不足してしまうと、売りたい人と買いたい人のマッチングがスムーズに進まなくなるのです。例えば、以下のような状況になっている場合、依頼する不動産会社を変更したほうが良いかもしれません。

  • どのような方法で家の販売活動を行っているのかが見えない
  • 家の売却に向けて積極的に動いているとは感じられない
  • 連絡の頻度が少ない(オーナー側から連絡しないと基本的に報告がないなど)

不動産会社は、家の売買が成立しなければ仲介手数料を手にすることができないため、普通は売却活動はしっかりと行います。しかし、さまざまな要因からサポート不足に陥る…なんてケースもあるので注意しましょう。

③家そのものに問題がある

3つ目の理由は分かりやすいです。簡単に言うと、売却を考えている家が古すぎる…など、物件そのものに問題があり、適切な広告活動などを行っても買い手が見つからないというケースです。日本の住宅市場は、そもそも新築住宅が好まれるという傾向があります。物価高の影響などにより、最近でこそ中古住宅市場が活性化していると言われていますが、家そのものの魅力が薄い場合、購入を希望する方はどうしても少なくなってしまいます。

たとえば、以下のような条件に当てはまる物件の場合、何らかのの対策を施さなければ、買い手を見つけることが難しくなるでしょう。

  • 建物が古く、老朽化が目立っている
  • 生活利便性が低いエリアなど、立地条件が悪い
  • ハザードマップ上、災害時に被害が発生しやすい地域に建っている

上記のような理由に当てはまる物件の場合、家そのものの魅力が売れない理由になってしまう可能性があります。

それでは、上記のような家が売れない理由を解決する為にはどのような対策を施せば良いのでしょうか?以下で、家の売却をスムーズに進めていくための対策について解説していきます。

内覧件数を増やすための対策について

先程紹介したように、家の売却は内覧件数が非常に重要です。中古物件であっても、家の価格は決して安いものではないため、購入の決断をするためには実際の家を必ず確認する物なのです。

つまり、家を売りたいと考えるのであれば、まずは内覧してもらう人を増やすという対策が大切です。もちろん、内覧希望者がなかなか現れないというケースでも、さまざまな理由が考えられるので、以下を参考に適切な対策を検討してみると良いでしょう。

広告を見直す

家の売却で非常に重要になるのは、購入希望者とのファーストアプローチとなる広告戦略です。広告戦略を間違ってしまい、購入希望者の目に触れない、物件の魅力が適切に伝わらないなんて状況になっていると、売れる物件も売れない状況に陥ってしまいます。

家の売却を考えた時には、購入希望者の目に触れる位置に魅力的な広告を掲載し、「この家を見学したい!」という気持ちにさせなければならないのです。家を売りに出したのに、内覧の申し込みがほとんどないなど、反応が薄いと感じたら、広告を見直す必要があるかもしれません。例えば、以下のような対策を検討しましょう。

■インターネット上に魅力的な物件画像が出せているのか?

家の売却に係わる広告で最も重視したいのが、インターネット上に家の魅力が伝わるような適切な広告を出すということです。

たとえば、「住みやすい環境に建っている家」ということを伝えたいと考え、近所のスーパーや公園などの写真をたくさん掲載し、肝心の物件写真は外観しか掲載されていない…なんて広告を時々見かけます。確かに、住みやすい立地の家というのは、購入希望者にとっても重要な要素であることは確かなのですが、適切な家の画像が掲載されていない場合、「家の中は見せられないほど老朽化しているのでは?」などと、余計な勘繰りを受けてしまう可能性が生じます。

インターネット上に物件情報を掲載する場合、購入希望者が確認したいであろう家の中の画像は、しっかりと揃えて掲載しなければならないと考えてください。また、この時には、空室状態の部屋を載せるのではなく、きちんと家具などが配置されていて、そこでの生活がイメージできるような写真を用意するのがおすすめです。ただ、住みながらの家の売却の場合、普段の生活が垣間見れるような写真になってしまい、生活感が出過ぎて悪印象を与える可能性があるので注意しましょう。

インターネット上の不動産検索サイトに掲載する写真は、家を買いたいと考えている人とのファーストアプローチとなる場所です。したがって、可能な限り良い印象を与えられるような画像を用意しなければならないと考えてください。自分たちだけでは、部屋のコーディネートが難しい…、綺麗な写真が撮影できない…なんて場合は、ホームステージング会社に相談すると良いでしょう。

■チラシに掲載する画像も魅力が伝わりやすいものを採用する

家の売却時には、インターネット上に広告を出すだけでなく、チラシをポスティングするという方法も有効です。しかし、配布するチラシが魅力的でないものの場合、内覧の申し込みなどは入ってきません。

一般的に、中古物件のチラシには、物件の広さや間取り、外観の写真など、必要最低限の情報だけが掲載されているケースが多いです。チラシは、ネット広告とは異なり、掲載できる情報量がどうしても限られてしまうため、全てのアピールポイントの情報を掲載することが難しいのも確かなのです。

したがって、広告チラシを配布する際の工夫としては、視覚的に物件の魅力が伝わるようにするという方法がおすすめです。家の良し悪しは、文字を読んだだけでは伝わりづらいのですが、家の中の魅力的な写真が複数掲載されていれば、「実際に見てみたい!」という気持ちにさせることができる可能性が高まります。したがって、ホームステージングをしっかりと施したうえで、プロに写真を撮影してもらうなど、魅力的な物件画像を用意してチラシを制作すると良いでしょう。この画像は、ネット広告などさまざまな場面で使用できるわけなので、撮影しておいて損はありません。

■広告の内容や量を確認する

物件の広告戦略については、どのようなサイトにどのような内容の広告を掲載するのか、チラシはどのエリアに何枚程度配布するのかをきちんと確認しておきましょう。

インターネット上に掲載する広告について、掲載サイト数が少ない、内容が薄いという場合、出来るだけ早く広告の掲載数や内容を修正してもらわなければいけません。また、チラシの配布については「なぜそのエリアに配布するのか?」「配布する量は適切なのか?」についてしっかりと説明を求め、広告戦略として正しいのかどうかを確認すると良いです。

もちろん、広告戦略に納得がいかない場合、不動産会社に戦略の見直しを求める必要があります。戦略の見直しを依頼したのに、行動が遅い…なんて場合、依頼する不動産会社を変更するのも一つの手です。

不動産会社の囲い込みに注意

築年数がさほど経過していないなど、客観的に見るとすぐに売れてもおかしくない物件なのに、内覧の申し込みすら入って来ない…という場合、囲い込みに注意が必要です。

不動産業界で言う「囲い込み」とは、売却を依頼された物件に対して、自社以外の不動産会社の顧客から物件購入の申し込みがあったとしても、何らかの理由をつけて契約させないことを指しています。家の売却を考えている方からすると、「なぜそんなことをするのか?」と疑問に感じてしまいますよね。

これについては、家の売買における不動産会社の収入である仲介手数料が関係します。

たとえば、家の売却時に、売主と買主がそれぞれ異なる不動産会社の顧客であった場合、仲介手数料はそれぞれの顧客からそれぞれの不動産会社が受け取ることになります。この状況は片手仲介などと呼ばれています。一方、売主も買主も同じ不動産会社の顧客であった場合、不動産会社は双方から仲介手数料を受け取ることができ、家の売買に係わる収益が単純に倍になるのです。つまり、不動産会社側は、自社の利益を考えた時には、単純に早く売れるように動くよりも、時間がかかったとても自社で買主を、見つけた方が魅力的な取り引きとなるわけです。

この囲い込みという手法については、売主側からすると「買主が見つかるまでに時間がかかる」「相場よりも安い価格で売ることになる」など、さまざまな弊害が生じてしまう可能性があります。したがって、不動産会社に囲い込みをされているのでは…という疑いが生じた場合、きちんと対策をとりましょう。
なお、囲い込みは、家の売買について、1社の不動産会社と契約する専属専任媒介契約または専任媒介契約の場合に起きやすいです。複数の不動産会社と契約し、売却活動を行ってもらう一般媒介契約の場合は、囲い込みはできません。

ちなみに、囲い込みをされているかどうかを見極めるには、レインズの登録を確認するという方法が有効です。不動産会社に家の売却を依頼する契約を結んだ場合、一定の期間内に物件情報をレインズへ登録するという義務が不動産会社に生じます。レインズに物件情報が掲載されると、他の不動産会社と情報共有ができるようになるため、買主を見つけやすくなるという仕組みになっているのです。
ただ、このレインズへの登録について、「書面による購入申し込みあり」や「売主都合で一時紹介停止中」など、嘘の登録情報が掲載されているなんて場合、内覧の申し込みなどは来なくなるので囲い込みをされているという証拠となります。なお、悪質な業者の中には、レインズへの登録を確認させた後に登録情報を削除するなんてことをする業者もあるようなので、定期的にチェックしましょう。

この他、不動産会社から提出される営業活動報告書をしっかりと確認することで囲い込みを防ぐことも可能です。専任媒介契約の場合は2週間に1回以上、専属専任媒介契約では1週間に1回以上の頻度で報告する義務があるのですが、これを怠るような業者はまともに営業活動をしているとは思えないので、不動産会社の変更を検討しましょう。

売り出し価格が間違っている

家を売りに出しても、購入希望者からの反応がない、内覧の申し込みすら入って来ないなんて場合、売り出し価格が適切なのかどうかをもう一度見直す必要があります。

家の売却を考えている売主側は「できるだけ高く売りたい」という希望を持っていると思いますが、買い主側は「できるだけ安く買いたい」という要望を持っているため、そもそもミスマッチが生じやすい部分ではあるのです。しかし、立地条件や物件の状態などを無視して、相場よりも高い価格で売りに出していた場合、物件をアピールする機会すら訪れない可能性があります。

昨今では、ホームステージングを施すことで、物件の高値売却が目指せるといった情報があるものの、いくら魅力的な物件に演出したとしても、近隣の類似物件と比較して明らかに高すぎる価格設定をしていた場合、内覧の申し込みなどは入りにくくなるでしょう。
したがって、家を売りに出しても、いまいち反応が悪い…なんて場合、売り出し価格の見直しを行ってみると良いです。例えば、近隣のライバル物件の情報をリストアップしてもらう、近隣の成約物件の情報をリストアプしてもらうといった方法で、販売価格が適切かどうか確認してみると良いでしょう。

なお、不動産市場は日々変動していますし、その時点での相場に合っているかどうかを慎重に見極める必要があります。また、売りに出す時期について、買い手が付きやすい時期を見極めることも大切です。一般的に、家の売買が活発になるのは1~3月で、次に多いのが9~11月頃とされているので、シーズンに合わせて準備を行うということも大切です。

※中古物件の売買では、「内覧したうえで本当に欲しいと思ったら値下げ交渉しよう」と考えている方が多いので、内覧の申し込みが少ないというのは、価格だけが問題になっているケースは少ないです。したがって、まずは上で紹介したように、ファーストアプローチの部分を重視する、不動産会社の動きを確認するという対策を行いましょう。値下げは最終手段という位置づけで良いと思います。

内覧はしてもらえるのに成約に至らない時の対策

インターネット広告などを見て内覧に訪れてくれるという方は、あなたが売りに出している物件に興味を持っているという意味ですよね。しかし、せっかく内覧に来てもらえたのに、それだけで終わってしまう…なんてケースも珍しくないのが家の売買なのです。

ただ、内覧後に購入申し込みに至らなかったという状況を「まぁしょうがないよね。」などと悠長に構えているのはあまり良くありません。物件に興味を持ってくれていたのに、成約に至らないということは、内覧時の対応や実際の建物に何らかの問題があるという意味でもあるのです。その問題を放置していると、次の内覧者に見てもらっても同じような結果になる可能性があるでしょう。

したがって、以下のような対策を検討しましょう。

内覧対応を見直す

家の売却をスムーズに進めるためには、内覧対応が非常に重要です。特に、日本の中古住宅の売買では、住みながら家の売却を目指す「売り先行」と呼ばれる手法が一般的で、普段の生活と家の売却活動を並行しなければならないという点が成約の足かせになることが多いのです。

たとえば、物件の内覧に足を運ぶ人からすると、物件が自分たちのライフスタイルに合うのか、高いお金をかける価値があるのかをゆっくりと心置きなく確認したいはずです。それなのに、見学しに行った物件内に、ペットや小さなお子様がいることで、細部まで確認できないなんて状況になると、購入をためらってしまいますよね。
内覧を行ってもらう時には、ゆっくりと細部まで確認してもらうことができるよう、小さなお子様やペットなどは預けるなどして、大人だけで対応するようにしましょう。また、家の中は、照明などもきちんとつけておき、明るい印象を持ってもらえるようにすることも大切です。

この他、物件以外の情報として、近所のスーパーや公共施設、病院などの情報をまとめておき、内覧者がそこでの生活の利便性が理解できるようにしておくのも有効です。家の購入は、物件そのものの良し悪しも重要ですが、ご近所関係や周辺の利便性なども気になるポイントなので、その辺りの情報を事前にまとめておくという対応は好印象を与えるはずです。
ただ、良い情報ばかりをマシンガンのようにアピールするという行為は悪印象を与える可能性があるので注意しましょう。「家を売ろう」としてしゃべりすぎてしまうと、相手側が引いてしまう可能性があるので、質問されたことに答えるというスタンスを守ることも大切です。

ホームステージングを施し、物件の魅力を最大限伝えられるようにする

昨今の中古住宅市場では、家の早期売却や高値売却を目指すための方法としてホームステージングが注目を集めるようになっています。ホームステージングは、もともとアメリカで誕生した方法で、中古住宅市場が活発な欧米では、家を売る時の対策として当たり前に行われています。

しかし、日本の住宅市場は、長年新築住宅の人気が一方的に高かったこともあり、ホームステージングが中古住宅市場で取り組まれるケースは少なかったのです。それがここにきて、国が中古住宅市場の活性化を後押しするようになり、家の売却を有利に進めるための方法としてホームステージングが実施されるようになっているのです。

ホームステージングは、部屋の中を家具やインテリア、照明や観葉植物などでおしゃれに演出することで、物件の魅力を最大限まで引き出すことができます。そのため、内覧はしてもらえるのに成約に至らない…なんて物件の場合、ホームステージングが救世主になるかもしれないのです。具体的な対策としては、以下のような事が考えられます。

■ハウスクリーニングで家中ピカピカにする

内覧時の印象が悪くなってしまう大きな要因に、掃除や整理整頓が行き届いていない…というものがあります。住みながら家の売却を目指す場合、日常生活と販売活動を並行しなければならないため、どうしても掃除や整理整頓が行き届きにくいのです。当然、掃除が行き届いておらず、日用品などの荷物が雑多に置かれている家を内見した場合、良い印象など受けるはずはないですよね。本来は、希望にピッタリの条件の物件だったとしても、汚く見えてしまうという時点で購入しないという判断になるかもしれません。

掃除や整理整頓については、内覧前に自分たちで行えば良いと考える人も多いです。しかし、長年の生活で蓄積した汚れは、専用の機械や洗剤などを使用しなければ綺麗にすることは難しいです。また、整理整頓に関しても、不用品の処分に多額のコストがかかってしまうことになるので、内覧時までに片付けが終わらない…なんてことになるケースが多いのです。

これが、専門のホームステージング業者に相談すれば、プロの手によるハウスクリーニングサービスを受けることが可能です。ホームステージングは、家具やインテリアで空間を演出する方法と考えられがちですが、そもそもの空間が汚れていた場合、ステージングの効果が薄れてしまうため、事前の掃除などもしっかりと行ってくれるのです。最近では、クロスの張り替えなど、軽微な補修も受け付けているホームステージング業者もあるため、空間演出の前に家の中をピカピカに綺麗にしてもらうことが可能です。

さらに、不用品の回収・リサイクルを依頼することも可能ですし、新居でも使いたい家具を一時的に預かってもらうことも出来るなど、家の魅力をしっかりと伝えるための掃除、整理整頓を全て任せることができるようになり、内覧者の印象を大幅に良くすることが可能です。

■家具やインテリアを使って空間を演出してもらえる

ホームステージングは、家の中を綺麗にしてもらえるだけでなく、おしゃれな家具やインテリア、照明や観葉植物などを配置することで、魅力的な空間になるように演出してもらうことが可能です。住みながらの家の売却では、普段使っている家具を配置したまま内覧を受けるケースが多いのですが、家具や家電の趣味が内覧者と合わない場合、配置している家具のせいでネガティブな印象を与えます。また、普段使用している家具は、汚れやキズが付いているため、どうしても生活感が残ってしまうことで、物件の魅力が伝わりにくくなるのです。

専門業者にホームステージングを実施してもらうと、物件に興味を持つであろうターゲット層をきちんと絞り込み、その人たちが最も良い印象を持つ部屋にコーディネートしてもらうことができます。既存の家具は、一時的に預かってもらうことができ、おしゃれなレンタル家具やインテリアを配置することで、家の印象を高めてくれるのです。

■臭いで演出をすることも可能

ホームステージングは、見た目だけでなく臭いにも気を配ってくれます。家を売却するための内覧時には、内覧者が訪れる直前に換気を行って、家の中の嫌なニオイを消すといった対策が行われます。しかし、長年人が住んでいる住宅の場合、直前に換気をしただけでは生活臭を消し去ることは難しいのです。特に、ペットを室内で飼っているお宅の場合、独特の臭いがクロスなどに染み付いていて、換気した程度では消えない…なんてことも多いです。

家の中の臭いに関しては、そこに住んでいる人では気付けないことが多く、内覧してもらってから初めて「嫌なニオイが残っているのだ…」ということに気付くケースも多いです。ホームステージング会社に相談すれば、この匂いの問題も解消してもらうことができます。家中を消臭してもらう、内覧時に良い印象を与える臭いが発生するようにするなど、臭いの面でもホームステージングを施してくれるわけです。

まとめ

今回は、「家が売れない…」と悩んでいる方に向け、家を売りに出したとしても買い手がなかなか見つからないなんてことになる理由と、その解決策について解説しました。

日本は、もともと新築住宅を好む方が非常に多いという特徴があったため、「住宅の購入=新築住宅」というイメージが根強いです。しかし、昨今では、物価高などの影響から、マイホームの購入時に中古住宅を積極的に選ぶという方も多くなっているとされていて、国や自治体なども中古住宅市場の活性化を後押しするようになっています。

ただ、住宅購入者の目が中古住宅に向くようになったからとはいえ、どのような住宅でも売りに出せばすぐに買い手が見つかるかというとそうではありません。家を売りに出し、特別な苦労もなくすぐに買い手が見つかるなんて物件は、立地条件が特別に良い、築年数がほとんど経過していないなど、物件そのものの魅力が非常に大きいという理由があるのです。ほとんどの中古住宅は、希望する価格で販売するために、さまざまな工夫を施さなければならず、販売活動を一生懸命行ったとしても長期間買い手が見つからない…なんてことも珍しくないのです。

そこで、家の売却を検討しているという方は、ホームステージングを実施してみてはいかがでしょう?記事内でご紹介したように、ホームステージングは、不動産検索サイト内で目につきやすくなるなど、ファーストアプローチの段階でライバル物件よりも一歩前に出ることができます。さらに、実際の内覧時には、部屋の中がおしゃれに見えるような空間の演出を行い、内覧者により良い印象を与えることができるようになるため、早期売却や相場よりも高値での売却が期待できるようになります。

家を売りに出しているのに、内覧の申し込みが思うように入らない…なんて方がいれば、お気軽にKAGKASまでお問い合わせください。