2026.03.24

家が売れない時に確認したいこととやってはいけないNG行動

家を売りに出しているのに、なかなか買い手が見つからないという状況に陥ると、「このまま買い手が見つからないのではないか?」と不安を抱えてしまうため、何とか買い手を見つけようと間違った対策に打って出てしまう人が少なくありません。

新築住宅の価格高騰の影響もあり、昨今では日本でも中古住宅市場が活発になっていますが、人口減少が社会問題化していることもあり、売りに出せば何の苦労もせずに買い手が見つかるというわけではありません。当然、マイホームを売りに出し、希望する条件で買い手を見つけるためには、さまざまな対策を打たなければいけないです。しかし、想定していた期間内で買い手が見つからなかった…というケースでも、売れなかった理由を特定することもなく、闇雲に値下げなどの対策に打って出るのはあまりおすすめではありません。家が売れないというケースでも「そもそも内覧予約すら入らない」という場合と「内覧はあるのに成約に至らない」というケースでは、家が売れていない原因が異なると考えられるため、打つべき対策も違ってくるのです。

そこでこの記事では、「家が売れない…」ということに悩んでいる方のため、状況別の解決策と、家が売れなくても安易に手を付けるべきではないNG行動について解説します。

そもそも内覧予約さえ入らない場合

家が売れないという悩みを抱えている方でも、「内覧予約すら入らない」というケースと「内覧はしてもらえるのに成約に至らない」というケースでは、家を買ってもらえない理由は異なります。当然、家が売れない原因が違えば、打つべき対策も異なるはずで、売れていない原因を特定せずに対策に打って出ると、間違った対策となり、余計に売れ残ってしまう可能性があるのです。

そこでまずは、家を売りに出しているのに、長期間内覧の予約さえ入らないという場合の原因と解決策について解説します。この場合、以下のような事が原因と考えられるでしょう。

  • 広告が不十分
  • 売り出し価格が適切でない
  • 囲い込みをされている

以下で、それぞれの原因に対する解決策をご紹介します。

広告に問題がある場合の解決策

家を売りに出しても内覧予約や問い合わせが入って来ないという状況の場合、物件広告に問題がある可能性が考えられます。家の購入を考えている方は、インターネットの物件情報やたまたまポストに入っていた広告チラシを見て「この家を見学してみたい!」という気持ちになれば、内覧に足を運ぶのです。そして、家の売買においては、内覧に来てもらえなければ、成約の可能性はないと断言できるでしょう。

したがって、あなたの物件の広告が購入希望者に適切な形で届いていない、または届いていたとしても魅力を伝えられていないという状況なら、反応がないという現状は当然で、この部分に対策を実施しなければいけません。例えば、以下のような部分を確認しながら、適切な対策に打って出ましょう。

■インターネット広告について

今の時代、不動産売却のための広告として最も重要になるのがインターネット上に掲載する広告です。家の購入を考えた時には、ほとんどの方が不動産ポータルサイトにアクセスし、自分の希望に見合う物件が売りに出されていないのかを確認するという行動に出ます。つまり、購入希望者の大半が集まるインターネットに、適切な形で広告が出されていない限りは、物件情報が購入検討者のもとに届かない可能性が高いと言えるのです。

ただ、インターネット上に物件情報を掲載する際には、きちんと家の魅力が伝わるような広告にしなければいけません。インターネットの物件広告は、大量の情報を掲載できるため、上手に利用することができれば、家の魅力をきちんと伝えることができます。しかし「多くの情報を掲載できる」という利点を、間違った情報掲載の仕方で台無しにしてしまっているケースも散見されます。
例えば、物件周辺の利便性を伝えたいと考え、肝心の物件写真よりも、近所のスーパーや公園の写真などを大量に掲載している広告を見ることがあります。この場合、住みやすい環境であるということを伝いたいのだと思いますが、その情報がメインになってしまうと、「家がボロボロなのではない」「家の中が見せられない状態なのでは?」などと、広告を見た人が不信感を持ってしまう可能性があるのです。いくら住みやすそうな環境でも、物件そのものの魅力が伝わらなければ、購入のモチベーションが上がらず内覧に行ってみようとは感じないはずですよね。

したがって、インターネットに掲載する物件情報については、家そのものの写真や設備の写真など、物件の魅力が伝わる情報をメインに据えるということを忘れないようにしましょう。周辺環境の情報は、あくまでも補助的な役割であり、まずは家そのものに興味を持ってもらう必要があるということを忘れないようにしましょう。
ちなみに、物件情報として掲載する部屋の写真については、家具などを配置した写真を用意すれば、そこでの生活イメージが写真からも伝わりやすくなりますし、「こういう風に家具を置けば良いのか!」といった感じに、購入者側が入居した後の悩みを解決できるため、好印象を与えやすいです。家具などを配置した写真は、紙のチラシでも印象アップに効果的なので、積極的に活用すると良いです。

■広告の量について

次は、広告の掲載量についてです。家の購入を考えている人の多くは、インターネット上の不動産ポータルサイトを利用して物件を探すようになっていると紹介しました。しかし、だからと言ってチラシの配布などが不要なのかというとそういうわけではありません。インターネット広告とチラシの配布は、情報を届けられる場所が大きく異なるため、売りに出した物件を気に入ってくれそうな人に的確に情報を届けるためには、いろいろな広告媒体を併用することが大切なのです。

したがって、家を売りに出しているのに思っていたような反応が得られていない…というケースでは、仲介を依頼した不動産会社に、どのような場所に広告を出しているのか、また広告の配布量が適切なのかを確認してみましょう。そして、広告の量が不足している、配布量は十分だけど掲載情報が不足していると判断できる場合、速やかにその部分を改善してもらわなければいけません。

特に、広告チラシに関しては、「どのエリアに配布しているのか?」「なぜそのエリアに配布するのか?」が非常に重要です。不動産会社には、この辺りに関して説明を求め、広告が不十分と感じる場合は、きちんと見直してもらいましょう。広告に関して、見直しを依頼しても、納得できる対応を行ってもらえないという場合は、仲介会社を変更することも考えた方が良いです。

■紙媒体の広告について

不動産業界の広告としては、今やインターネット広告が主流になっていると言えます。先程紹介した通り、顧客側が好みの物件を探すための行動として、まずインターネット上の不動産ポータルサイトにアクセスするようになっているため、インターネット広告が重要視されるようになっているのです。

ただ、従来通りの紙媒体を使った広告が全く意味をなさないのかというとそうでもありません。現在でも、チラシのポスティングや物件情報を掲載した情報誌への広告掲載は、それなりの効果を発揮します。チラシの配布は、近隣に住む方に直接的にアピールすることができますし、情報誌は購買意欲が高い人に情報を届けることができるため、上手に利用することができれば、成約に近づくことができるのです。

ただ、紙媒体を使った広告については、掲載できる情報量が限られるという点に注意しなければいけません。紙面の大きさは決められているため、物件のアピールポイントを分かりやすく記載することが非常に重要になります。写真に関しても、何枚も掲載することはできないので、一目で家の魅力が伝えられるような写真を用意して、興味を引くことが大切です。

売り出し価格に問題がある場合の解決策

家を売りに出しているのに、内覧予約さえ入らない…というケースでは、売り出し価格が適切でない場合が多いです。簡単に言うと、家のグレードや立地条件などを考慮すると「高すぎる…」と敬遠されてしまっているのです。家の売却を考えている売主側の希望は「できるだけ高く売りたい」だと思いますが、購入者側の希望はその逆の「希望の家をできるだけ安く買いたい」と考えています。つまり、最初の段階で、売主と買主の希望にはミスマッチが生じているのです。

もちろん、家の価格については市場相場と呼ばれるものがあるため、それを無視して安値を付けなければならないというわけではありません。しかし、売主の希望を優先して売り出し価格を決めた場合には、相場を大きく超えるような高値で売りに出されているというケースが多くみられ、この場合は価格を理由に顧客から敬遠されてしまっているのです。購入希望者の予算とかけ離れた価格の物件については「どうせ買えないのだから内覧する意味がない」と考えてしまうため、家の魅力をアピールすることもできずに、買い手を逃すことになってしまいます。

したがって、物件を売りに出したのに内覧予約や問い合わせが入らないことに悩んだ時には、売り出し価格が相場とかけ離れた価格になっていないのか調査してみましょう。そして、相場に合わない価格になっている場合は、相場に合わせた価格に変更する必要があるかもしれません。
家の相場価格については、不動産ポータルサイトで、条件が類似している物件の価格を確認する、直近数カ月の成約物件の価格を確認するといった方法で導き出すことができると思います。

ちなみに、相場価格と比較して「多少割高かな?」という程度の場合、購入希望者は「内覧したうえでほしいと思えば値引き交渉をすれば良い」と考えるため、内覧が少ない場合でも価格が原因でない可能性があります。不動産取引において、値下げは最終手段となるため、売れない理由が本当に価格にあるのかは慎重に判断しなければいけません。まずは、広告や不動産会社の販売活動などをチェックし、その部分に問題がないかを見極めてから、値下げの判断をするようにしましょう。

囲い込みをされている場合の解決策

家が売れない理由の中には、仲介を依頼した不動産会社が原因の場合もあります。いわゆる「囲い込み」と呼ばれる状況に陥っていて、売れる物件のはずなのに、内覧予約さえ入らないという状況になっているのです。

例えば、築年数もまだ浅く、売り出し価格も相場通りなど、客観的に見るとすぐに売れてもおかしくないような物件なのに、売却活動をスタートしても全く反響がない…というケースでは、不動産会社による囲い込みの疑いがあります。この場合、囲い込みの状態を解消しなければ、なかなか買い手を見つけることができないでしょう。

囲い込みと呼ばれる状態がどのような物なのかについては、売主から売却を依頼された物件に対して、自社以外の不動産会社の顧客から購入希望などがあっても、「既に申し込みが入っている」などと偽って、契約をさせない状況を作ることを指しています。仲介を依頼された不動産会社は、早く売れた方が良いはずなのに、なぜこのようなことをするのでしょう?

その理由は、不動産会社の利益となる「仲介手数料」が関係しています。家の売却を不動産会社に仲介してもらう場合、成約に至ると仲介手数料を支払わなければいけません。この仲介手数料は、売主側も買主側も不動産会社に支払うものです。
例えば、売主と買主が異なる不動産会社が仲介したという場合、仲介手数料はそれぞれの顧客から、それぞれの不動産会社に支払われます。これは片手仲介と呼ばれる取り引きとなります。一方、売主と買主が同じ不動産会社の顧客であった場合には、不動産会社は双方から仲介手数料を受け取ることができます。このパターンは両手仲介と呼ばれる取り引きになるのですが、手数料による収入が2倍になるため、不動産会社にとっては非常に魅力的なのです。

そのため、仲介を依頼された不動産会社の中には、何とか両手仲介に持ち込もうと、自社で買主が見つけられるまで、他社からの打診を売主に隠れて断ってしまう場合があるのです。これがいわゆる「囲い込み」で、売主にとっては、買主が見つかるまでの期間が長くなってしまう可能性がある不利な売り方な訳です。この状態に陥ると、すぐに売れるはずの物件でも、販売期間が長くなってしまう可能性があるため、この状態を解消してあげる必要があるのです。

ちなみに、こういった囲い込みの状況に陥るのは、仲介を依頼する不動産会社を1社に絞る場合です。媒介契約の中でも、専属専任媒介契約または専任媒介契約の場合は、囲い込みの恐れがあり、複数の不動産会社と契約を結ぶ「一般媒介契約」の場合は囲い込みができません。

■囲い込みの疑いがある場合の対処

囲い込みの疑いがある場合、レインズの登録を確認することで、状況を判断することが可能です。先程紹介したように、囲い込みは専任媒介契約または専属専任媒介契約を結んだ場合に起こる可能性があるのですが、このタイプの媒介契約の場合は一定の期間内に物件情報をレインズに登録する義務が不動産会社に定められています。

レインズに物件情報を掲載すると、他の不動産会社に情報を共有することになるため、買主を広く募集することができ、スピーディーな成約が期待できるのです。そのため、囲い込みの状態にしたいと考えている不動産会社は、一旦レインズに情報掲載した後、売れてもいないのに物件情報を削除してしまうという行動に出るのです。中には、義務であるはずのレインズへの登録すらしないという不動産会社もあると言われています。

不動産会社が、物件情報をレインズに登録した場合、その証明として「登録証明書」が売主に公布されます。この証明書には、売主専用のIDとパスワードが記載されているので、レインズへの登録状況は、それを使って確認することができるのです。レインズを確認し、「取引情報」が「公開中」となっている場合は安心ですが、「申し込みあり」や「一時紹介停止中」などという記載になっている場合、他者からの紹介が入って来ない状態で囲い込みをされていると判断できます。仲介を1社に依頼する場合は、このような状態を防ぐためにもレインズの状況を定期的に確認なければいけません。

この他にも、不動産会社から定期的に交付される営業活動報告書を確認することで囲い込みを見抜くことができます。専任媒介契約では2週間に1回以上、専属専任媒介契約では1週間に1回以上の頻度で、報告が義務付けられているので、これを提出しない、報告内容が薄いと感じるような場合は、熱心に販売活動を行っていないと判断できます。

囲い込みをするような不動産会社に仲介を依頼したままにすると、いつまでたっても買い手が見つからない可能性があるので、不動産会社の変更を検討したほうが良いです。

内覧はあるのに成約に至らない場合

次は、内覧には多くの購入希望者に来てもらえているのに、最終的に成約に至らないと言いうケースです。内覧に足を運んでいるということは、物件価格や立地条件などについては、ある程度納得できていると考えられます。それなのに、実際の物件を確認してもらうと、内覧だけで終わってしまうという状況は、何らかの理由が絶対にあるはずですよね。

そこでここでは、内覧数はあるのに成約までは至らないという物件について、考えられる理由と対策をご紹介します。なお、内覧後に購入申し込みに至らなかった…というケースに関しては、不動産会社を通して、その理由を必ず確認しておきましょう。買わない理由が分からなければ、適切な対策を施すことができません。

内覧準備が不十分な場合の解決策

内覧はしてもらえるのに成約まで至らない…というケースでは、内覧準備が不十分で内覧者に好印象を与えられていないことが原因になっているケースが多いです。例えば、住みながらの売却では、日常生活の忙しさに追われてしまい、家の中の掃除や片付けが間に合っていないという失敗が多いです。掃除や片付けができていなければ、内覧者は「汚い」「散らかっている」という悪印象を持つだけでなく、「普段の家の扱いも悪いのではないか…」と不信感を持たれてしまい、見た目よりも家が劣化していると疑われ購入を控えられてしまう可能性があるのです。

内覧の準備については、以下のような点を見直し、好印象を与えられるような環境作りを心がけましょう。

■家の中を徹底的に掃除する

内覧日までに、家の中を徹底的に掃除しましょう。特に、キッチンやバスルーム、洗面台などの水回りは、細部まで確認される可能性が高いので、カビ汚れや水垢、油汚れなどを徹底的に落としておきましょう。

この他、内覧時の印象を良くするためには、ポイントをおさえて綺麗に掃除することも大切です。例えば、玄関は内覧者の第一印象を決める場所となるため、家族の履物などもきちんと片付けておく必要があります。この他、ベランダやお庭に関しては、対策を忘れてしまいがちですが、こういった細かな部分を綺麗に掃除しておくことが大切です。

自分達だけでは、長年蓄積した汚れを掃除しきれない…という場合は、プロのハウスクリーニングを依頼するのもおすすめです。綺麗に掃除された家は、内覧者のその時点での印象を良くするだけでなく、「大切に住んでいたのだ」と家の状態に関しても安心感を与えることができます。

■可能な限り物を減らす

家の中に荷物が多い状態は、本来よりも狭く見えてしまう要因になります。居住中の家の売却では、日用品が雑多に置かれていることを理由に、「思ったよりも狭い」「収納が足りないのではないか」と言った悪印象を与えてしまう可能性があるのです。

したがって、引っ越しの際に捨てる予定の荷物に関しては、内覧日までに処分して、なるべく荷物が少なくて広く見える環境を作りましょう。また、しばらく使わないものに関しては、レンタル倉庫などを借りて預けておくなど、広々としたスペースを確保することが内覧時の印象を高めるためには大切です。

普段使わない荷物を収納や空き部屋に詰め込んでおく人もいるのですが、この場合「見せられない場所」ができてしまうため、内覧時に不信感を持たれてしまう可能性があります。

■必要であればプロによる消臭

そこに住んでいる人が気付きにくい問題として、家に染み付いているニオイがあります。家族の中にタバコを吸う人がいる、ペットを飼っているといった家の場合、初めて訪れる人からすると、強烈な悪臭と感じるようなニオイが家の中に染み付いている可能性があるのです。生活者は気付きにくいため、家の売却を決めたら、第三者に確認してもらい、必要であれば消臭作業を実施しましょう。

なお、長年蓄積したニオイの問題については、市販の消臭剤では手も足も出ないというケースが多いです。したがって、内覧準備として消臭も必要と考えられる場合は、プロのハウスクリーニング業者などに依頼し、家中の消臭をしてもらいましょう。

■ホームステージングを実施する

掃除や不用品の処分を行ったとしても、生活感が残りすぎてしまう、家に存在する欠点を解消しきれないという場合は、ホームステージングサービスの利用を検討しましょう。

ホームステージングは、売却や賃貸を検討している物件に対し、おしゃれな家具やインテリア、照明などを配置することで、新築のモデルルームのような空間を作る手法です。内覧時の家の印象を高めてくれるサービスなので、高値かつ早期売却を後押ししてくれると人気になっています。

居住中の家の売却などでは、普段使用している家具や家電の劣化が目立ち、掃除をしても好印象を与えられるような空間にならないケースがあります。ホームステージングを依頼すれば、既存家具を一度撤去し、おしゃれなレンタル家具に置き換えてもらうことで、好印象を与えられる空間を作り出してもらうことができるのです。そのため、内覧時の印象が飛躍的に向上すると期待でき、購入申し込みが入る可能性が高くなります。

内覧当日の対応に問題がある場合

最後は、内覧対応の部分に問題があり、成約に至らないという状態の解決策です。例えば、内覧者からの質問に答えられない、生活臭が残っている、見学に適した環境になっていないなど、当日の対応に不手際があった場合、内覧を途中で切り上げられてしまうという結果になる可能性があります。

内覧当日は、前もって生活臭などが問題にならないよう、しっかりと換気をしておきましょう。また、全ての部屋の照明をつけておき、内覧者が自由に確認できるようにしておくことも大切です。家中の照明をつけておけば、明るい印象も与えられるので一石二鳥です。さらに、夏場や冬場に売却活動を行う場合、内覧者が快適に感じられるような温度環境を維持しておくことも大切です。「暑くてゆっくり見学できない…」などといった状況になると、物件内を十分に確認してもらうことができないため、購入の判断がつかない状況で終わってしまうのです。なお、小さなお子様やペットを飼っているお宅の場合、内覧の邪魔にならないように預けておくのがおすすめです。

この他、家のアピールポイントや周辺環境の利便性、住みやすさなどについての情報をあらかじめ紙にまとめておき、それを提供すると好印象を与えられます。そこでに住んでからの生活がイメージできるような情報を得ることができれば、内覧者側も前向きに検討しやすくなります。ただ、家を売ろうと一方的にしゃべりすぎると、セールス感が出過ぎてしまい敬遠される可能性があります。基本的には、質問されたら答えるといったスタンスでいるのがおすすめです。

家が売れなくても安易に行うべきではないNG行動

ここまでは、家を売りに出しているのに、なかなか買い手が見つからないことに悩んでいる方に向け、家が売れない場合に考えられる理由と解決策についてご紹介しました。上述したように、家が売れない場合でも、内覧予約さえ入らないというケースと内覧はしてもらえるのに成約に至らないというケースでは、問題となっている原因は異なるのです。したがって、早く買い手を見つけたいという場合は、売れない原因をきちんと特定して適切な対処を行えるようにしましょう。

また、家が売れないことに悩んでいる方が行ってしまいやすいNG行動についてもおさえておく必要があります。以下で紹介するような対策をうってしまうと、メリットよりもデメリットの方が多くなる可能性があるので注意しましょう。

空き家にする

居住中の家の売却で苦戦した時には、「空き家にした方が売れるのではないか?」と考える人がいます。しかし、家を売る事だけを目的に、急いで空き家状態にするという行動に出るのはおすすめではありません。

居住中の家の売却は、家具や家電が配置されていることにより、内覧者が入居後の生活を具体的にイメージできるようになるというメリットがあります。つまり、家具などが残っている状態での売却活動は、購入希望者側にとっても様々な情報を得られる販売方法であるため、ありがたいはずなのです。

空き家にして、空室状態で内覧できるようにした場合には、部屋のサイズ感が分かりにくくなる、入居後の生活をイメージしにくくなることで、余計に売れにくくなる可能性があります。また、家は人が住んでいない状態の方が傷みやすくなるため、長期間売れ残ってしまうと、家の劣化が進行して価値が下落する恐れもあります。この他にも、空き家にする場合には、仮住まいが必要になるため、余計なコストがかかってしまうことになります。一時的に実家に住むことができるという場合でも、引っ越し費用は余分にかかるため、コスト的なデメリットは確実に生じてしまうことになるでしょう。

したがって、空き家状態にした方が良いと考えられるような明確な理由がない限りは、居住中のまま売却活動を進めた方が良いと思います。家が売れない理由について「居住中だから」が原因になっているケースはほとんどありません。

リフォームする

築年数が経過した家が売れない場合、リフォームして綺麗な状態にすれば売れるのではないかと考える人も多いです。しかし、家の売却において、売主手動でリフォームを実行するという対策は、デメリットの方が多いとされているので、やめたほうが良いでしょう。

もちろん、雨漏りが発生している、外壁塗装が剥がれてボロボロになっているなど、建物の劣化が売れない要因とはっきりしている場合は、事前にリフォームするという対策が有効かもしれませんが、多くの場合、事前にリフォームすると余計に売れにくくなってしまいます。また、リフォーム費用は売却価格に上乗せできないことが多いため、売主にとっては損になる可能性の方が高いのです。

家の売却におけるリフォームについて、以下の記事で詳しく解説しているので、そちらも確認してください。

関連:マンション売却のためのリフォームは不要!売却を成功させたいならホームステージングがおすすめ!

家を解体する

築年数が経過している物件の場合、解体して土地として売った方が良いのではないかと考える人も多いです。これについては、絶対に解体しない方が良いというわけではないのですが、必ずしも得策とは言えないので注意しましょう。

実は、昨今の中古住宅市場では、古い家の需要が高いエリアもあるのです。家の建て替えを前提として物件を探している方の中には、建物が残っていた方が建て替え後の建物の配置などをイメージしやすいと考えている人もいます。この場合、土地が気に入れば、購入後の解体を前提に取引してもらうことができるのです。

家の売却が決まる前に建物を解体してしまうと、固定資産税の特例から外れてしまうことになるので、支払額が一気に高くなってしまいます。更地にしても売れ残ってしまうという状況になると、毎年の税金負担が大きくなるので、売主にとっては損になるのです。もちろん、人気の住宅地などは、更地にした方が買い手を見つけやすい場合もあるので、絶対に解体しない方が良いとまでは言えません。しかし、解体費用は売主が負担するという条件を付けておけば良いだけなので、売れるかどうかわからない状態でわざわざ更地にするのはリスクの方が大きくなると言えるでしょう。

家が売れないならホームステージングの採用を検討しましょう

それでは最後に、家が売れないことに悩んだ時、導入をおすすめできる対策についても簡単に解説します。昨今の不動産業界では、家の売却をスムーズに進めるための手法として、ホームステージングの導入が推奨されるようになっています。

ホームステージングは、先ほど紹介した通り、売却を予定している物件に対し、家具やインテリア、照明などを使って、新築のモデルルームのような空間を作る演出手法となります。ホームステージングを実施すれば、内覧者の印象が良くなり、「ここに住んでみたい!」と思わせることができるようになるため、早期かつ高値売却を後押しすることができるのです。実際に、日本ホームステージング協会が実施している実態調査では、ホームステージングを採用することで以下のような効果が得られたというデータがあります。

■ホームステージング実施前との比較
引用:ホームステージング白書2023年

上のグラフの通り、ホームステージングは、広告の段階から大きな効果を発揮することが分かります。ホームステージングを実施した後、その状態を写真に収め、広告画像として利用すれば、ネット広告やチラシ広告の反響率を高め、内覧者の増加が期待できるのです。さらに、内覧時にも、より良い印象を残すことができるようになるため、成約率の向上も期待できるでしょう。

つまり、ホームステージングの採用は、上で紹介した「内覧予約さえない」「内覧から成約に至らない」という2つのケースについて、有力な解決策になることができるため、早期売却を目指す場合には実施が推奨できるのです。

まとめ

今回は、家を売りに出しているのになかなか買い手が見つからないと悩んだ時、早期売却を目指すためにも確認したいポイントと、その逆に行うべきではないNG行動について解説しました。

記事内でもご紹介した通り、家が売れないというケースでも、その要因はさまざまなことが考えられます。当然、家が売れない原因を無視して対策を実施したとしても、間違った対策になれば、状況を改善することができないのです。したがって、家が売れなくて困っているという時には、まずは「何が原因なのか?」を特定することから始めるようにしましょう。
上で紹介しているように、「内覧予約さえ入らない」ケースと「内覧から成約に至らない」というケースでは、家が売れない理由が異なるため、打つべき対策も違うはずなのです。なお、昨今の中古住宅市場では、家の早期売却や高値売却を実現するための有効な手法として、ホームステージングが注目されています。ホームステージングであれば、広告の反響率向上と内覧時の印象アップ両方に好影響を与えられると期待できるため、非常におすすめの対策と言えます。