家を売却する時の内覧は売主が立会いすべき?内覧を成功させるためのポイント
家を売却する時の流れを考えると、マイホームに興味を持ってくれた購入希望者が、実際に物件内を見学する『内覧』と呼ばれる工程が必ずあります。内覧は、売主にとっても買主にとっても非常に重要な時間となるため、この時の対応が家の売却の成否を決定づけると言っても過言ではないのです。
売主にとって内覧は、見学に来てくれた内覧者に対し、家そのものの魅力や周辺環境の住みやすさなどについて直接アピールすることができるというメリットがあります。また、買主にとっても、テキストや写真では確認することができない、物件の魅力を自分の目で直接確認することができるようになるため、「購入するかどうか?」の最終決断を下すために必要になる情報を仕入れられるという点が大きなメリットになります。
不動産賃貸市場では、パソコンなどで物件情報を確認するだけで、内見せずに入居申し込みをする人が増えていると言われますが、一生を過ごすことが前提となる家の購入では、自分の目で物件を確認することができる内覧は必ず実施します。それでは、家の売却における内覧対応については、売主自身は同席すべきなのでしょうか?内覧対応の仕方によって、売却の成否が決まると聞くと、プロである不動産会社の担当者だけで対応したほうが、失敗が少ないのではないかと考えてしまう人もいると思います。
そこでこの記事では、家を早く、高く売るため、最も重要なポイントになる内覧について、売主は同席すべきか、またどのような準備が必要になるのかなどについて解説します。

内覧対応は売主自身も同席すべき?
家を売りに出せば、購入を検討してくれている方からの内覧の依頼に対応する必要があります。内覧は、購入希望者が実際に物件に足を運び、自分たちの生活スタイルに合致する物件なのかを判断するため、家の中を見学することを指しています。ただ、家の売却をスムーズに進めたいと考えた時には、内覧について、単に家の中を見せれば良いだけなどと、簡単に考えてはいけないのです。
家の売買は、数百万円、時に数千万円を超えるような大きなお金が動く取り引きとなるため、購入者側はそれだけ真剣な目で細部まで確認を行うのです。ネット上に掲載した物件情報の段階で、どれだけ好印象を与えていたとしても、実際に家の中を確認してみると「印象と違った…」と感じられれば、物件は売れ残ってしまう可能性が大きくなるのです。
売主にとっても、内覧の場は、希望する条件で買ってもらうための工程となるため、最大限の準備をして家を魅力的に感じてもらえるようにしなければならないのです。それでは、家の売却の成否を握る内覧について、購入希望者に良い印象を与えられるようにするには、売主自身が内覧対応に同席すべきなのでしょうか?
ここでは、中古住宅を購入する時の一般的な流れと、内覧対応に売主が同席すべきかについて考えてみます。
内覧のタイミングについて
それではまず、中古住宅の購入を考えている方が、どのようなタイミングで内覧に足を運ぶのかについて簡単にご紹介します。一般的にですが、中古住宅を購入する時の流れは、以下のような感じで進みます。
- STEP1 家の購入を決め、チラシやインターネットで好みの物件を探す
- STEP2 気に入った、条件に見合う物件を見つけたら、取り扱っている不動産会社に問い合わせする
- STEP3 不動産会社とやり取りして、内覧日を決める
- STEP4 物件に足を運び、家の中や周辺環境を確認する
- STEP5 気に入ったら購入する
今の時代、不動産の売買でも賃貸でも、理想の物件を探すための行動としては、インターネット上の不動産ポータルサイトにアクセスし、希望する条件で物件を探すという方法が一般的です。もちろん、現在でも、ポスティングされた不動産チラシを見て、興味を持ち内覧に行ってみるというケースもあるのですが、多くの場合、インターネットを使って理想の物件情報を探すようになっています。
そして、物件情報を調べてみて、その中から希望に近い数件の物件に対して、問い合わせをし、内覧に足を運んでみるという流れが一般的と言えるでしょう。なお、家の購入を思い立ったばかりで、理想の家の形がまだ曖昧だ…という方の場合、数十軒単位の物件を内覧するというケースもあるようです。この場合、内覧を実施することで、自分たち家族が暮らしやすい家のイメージを固めていき、最終的に家の購入を決断するという形になります。
どちらにせよ、家の購入を検討している方は、複数の物件を内覧しながら、理想とする暮らしができる物件を探しているのです。つまり、内覧をしてもらった時、内覧者側が「部屋が汚かった…」「なんとなく暗かったな…」など、好印象を与えられなかった場合には、購入候補から外されてしまう可能性が高くなります。そうならないようにするには、内覧予定日までに、家の中を掃除したり、照明を明るくしたりするといった工夫が必要です。
内覧後の成約率を高めるためには、物件の魅力を的確に伝えることも大切ですが、内覧者に良い印象を残した状態で帰ってもらうということも非常に重要なのです。ちなみに、悪印象までは与えなかったものの「印象に残らなかった…」という状態も、内覧の成功とは言えないので注意しましょう。
売主は内覧に立ち会うべき?
それでは、家の売却において、非常に重要な工程になる『内覧』について、売主自身も直接内覧に同席すべきなのかについても考えていきましょう。内覧対応については、売主が直接立ち会う場合と、立会いせずに不動産会社の担当者に任せる場合があります。
内覧対応は、売主が立ち会わなければいけないといったルールが設けられているわけではありません。家の鍵を不動産会社に預けておけば、内覧予約があった際、仲介を担う不動産会社の担当者さんが、勝手に内覧者の案内を実施してくれます。この場合、内覧時に良い印象を与えるため、物件内の掃除や明るく見せるための工夫などについても、不動産会社に依頼することができます。最近では、売却活動のサービスの一環として、ホームステージングを実施してくれる不動産会社などもあるので、忙しくて毎回内覧に同席できない、遠方にある家の売却だから内覧対応が難しいというケースでは、不動産会社に任せるのも良いでしょう。
一方、家の売却における内覧では、売主自身が同席して内覧対応を進めるというケースも珍しくありません。売主が内覧に同席する場合、以下のようなメリットが得られるため、売却活動をスムーズに進められる可能性があるからです。
- リアルな生活イメージと魅力を直接伝えられる
設備の使い勝手や周辺環境、近隣住民の雰囲気など、生活者でしか分からない情報を正確に伝えることができます。また、購入希望者の疑問(日当たり、騒音、収納など)に対して、その場で即答することができるので、信頼感の向上や不安の解消が期待でき、スムーズな成約を後押しできます。 - トラブルの未然防止
物件の状態などについて、正確な情報を共有できる点もメリットです。修繕履歴や設備の使用状況など、そこに住んでいなければ分からない情報を事前に伝えることができるので、引き渡し後のトラブルを回避できます。また、不動産会社を通すと、情報が正確に伝わりきらないことがあるため、直接伝えることができれば、後から言った言わないというミスマッチが防止できます。 - 購入希望者の意向を直接把握でき、その場で対応が可能になる
購入希望者と直接対話することができれば、どのような点を魅力に感じてもらえているのか、その逆にどのような点に懸念を持っているのかを直接伺うことができるようになります。そのため、内覧後の交渉について、正確な交渉材料の収集ができるようになり、スムーズな成約に導きやすくなります。不動産会社を間に挟むと、交渉に時間がかかり、タイミングを逃してしまう可能性がどうしても生じます。 - 人間性を知ってもらうことで安心感を与える
購入希望者と直接対話し、信頼できる売主という印象を与えることができれば、購入者にとって大きな安心材料になります。どのような人が住んでいたのかが分かれば、家をどのように扱っていたのかがイメージしやすくなります。そのため、直接会って話すことで良い印象を持ってもらえれば、購入を前向きに検討してもらえる可能性が高まります。
内覧対応については、必ずしも売主自身が同席する必要はありません。しかし、きちんと内覧のための準備をして、購入希望者に好印象を与えることができれば、売主自身が同席するという行為は、非常に大きなメリットが得られるのです。もちろん、人見知りで、内覧に同席しても自分でアピールポイントをうまく説明できそうにない…という場合には、不動産会社の担当者さんに任せた方が良いかもしれませんが、そこに住んでいた人でなければ分からない情報などがあるのも事実なので、可能であれば立会いするのが良いかもしれません。
ただ、小さなお子様がいるご家族やペットを飼っているご家族の場合、内覧中に子供やペットが騒ぎ出す可能性があるため、内覧対応時は外出しておくべきでしょう。この場合、お子様やペットを誰かに預けておく、それが無理なら、奥様だけ内覧に立ち会い、子供とペットは外に連れ出しておくといった対応が望ましいです。
売主自身が内覧にどうしても同席出来ない場合は、家のアピールポイントなどをまとめた資料を用意したり、価格交渉などがあった際に「どこまで下げて良いのか?」を不動産会社にあらかじめ伝えておくといった準備をすると良いでしょう。
内覧対応を成功させるための注意点
前項でご紹介したように、家の売却のための内覧については、必ずしも売主自身が同席しなければならないというわけではありません。もちろん、売主さんが同席し、購入希望者と直接対話できる状況を作れば、不動産会社の担当者では伝えきれない魅力をアピールできるようになるというメリットがあるので、できるだけ立会いできるようにするのが良いと思います。
それでは、家の売却を成功させるため、内覧対応時に注意すべきポイントはどのような事なのかについても解説していきます。内覧時には、購入希望者にできるだけ良い印象を与えられるようにするため、家の中を綺麗に掃除したり、不要な荷物を片付けておくなど、事前の準備が重要になります。
ただ、家の中を単に掃除すれば良い印象を与えられるかというとそういう訳でもないため、ここではより良い印象を与えられるようにするため、内覧対応の注意点についてご紹介します。売主さんが内覧対応に同席する場合、「家を売りたい」という気持ちが前面に出過ぎてしまって失敗するケースも多いです。したがって、スムーズな売却を目指す場合には、以下のような点も頭に入れながら内覧対応を進めていくと良いです。
生活感を感じさせないようにする
内覧準備では、家の中を綺麗に掃除したうえ、不要な荷物を片付けておくことが重要とされています。この作業については、内覧者が家の中に入った際、「部屋が汚い」「荷物が多くて散らかっているように感じる」と言った悪印象を持たないようにするためと考えられています。誰でも、綺麗に掃除され整えられた物件と、汚れが目立ち散らかっている物件では、前者の物件の方が良い印象を持つはずです。また、大切な内覧の場なのに、家の中が綺麗に整えられていないという状況になると、「普段はもっと家の扱いが悪いのではないか?」などと、家の状態そのものに不信感を持たれてしまう可能性があるのです。
ただ、家の中の掃除や片付けについては、単に綺麗に整った印象を与えることだけが目的ではありません。内覧までにきちんと掃除を実施して部屋の中を綺麗にしたとしても、生活感が残ってしまうと、内覧時の印象が悪くなってしまう可能性があります。内覧する人は、これから自分たち家族が暮らす家を探しに来ているわけなので、今住んでいる人の生活感を感じてしまうと、買いたいという気持ちが薄れてしまう可能性があるのです。例えば、一見すると綺麗に掃除されているように見えても、家の中に設置されている家具や家電が使い古されていると感じると、家の中全体の印象が悪くなってしまうことがあるのです。
もちろん、生活感を全く感じさせない部屋が良いかというとそういうわけではありません。生活感を無くすということだけを考えれば、家具や家電をすべて撤去し空室状態で内覧させるのが最も良い方法になるはずです。しかし、空室状態の場合、入居後の生活イメージを思いうかべることが難しくなるので、「悪くはないのだけれど…」などと、印象に残りにくくなってしまうのです。
内覧時に好印象を残し、購入の後押しをするためには、適度に生活感を残し、内覧者がそこで生活している姿をイメージできるようにすることが大切です。例えば、キッチンにさりげなく調理器具を配置しておく、リビングにお子様のおもちゃなどを配置しておくなど、内覧者が自分の生活をイメージしやすくなる適度な生活感が、プラスに働きます。
この辺りの対策については、不動産会社やホームステージング会社に相談しながら最適な内覧準備を進めると良いです。
買主の都合を優先する
内覧は、売主の都合でスケジュールを組むのではなく、買主の要望に合わせて内覧に対応することが大切です。売主が内覧に同席する場合、売主と買主、両者のスケジュールを合わせる必要があります。
売主側も、日常生活を進めながら家の売却活動を並行することになるため、仕事の都合などでなかなか時間が取れないことも考えられるでしょう。しかし、内覧の日程決めについて、売主の都合を優先してしまうと、内覧に訪れてもらえる人の数が少なくなるため、家の売却を難しくするのです。先程紹介したように、ほとんどの内覧者は、複数の物件を同時に候補に入れながら購入する物件を比較検討しています。そのような状況の中、内覧にすらなかなかいけない物件となると、高確率で候補から外されてしまうことになるでしょう。内覧の問い合わせをしてくるということは、物件価格や立地にある程度納得していただいていると判断できるため、有力な購入候補者と言えるのです。そういった方の都合を無視して、スケジュールの調整が合わなければ、他の物件の内覧に行った際、そのまま契約されて、チャンスを逃してしまう可能性があるのです。
家の売却にかかる期間は、査定から引き渡しまで合計で3〜6ヶ月が平均的とされています。したがって、この数カ月の間は、「売却活動を中心に考える」と割り切り、できるだけ内覧者の都合に合わせられるようにしておくことが望ましいです。家の売却に関わる内覧については、多くの場合、土日、祝日など、休日に予約が入るので、売却活動中は休みの日は「いつでも内覧に対応できる」という体制を作っておくのが売却を成功させるためにも大切です。
内覧時に伝える内容をあらかじめ打ち合わせておく
内覧対応時には、物件の魅力やアピールポイントをしっかりと伝えることが大切です。売主が内覧に同席する場合、住んでいたからこそわかる物件の魅力を直接伝えられる機会となります。この情報は、購入希望者にとっても、非常にありがたい情報となりますし、購入可否を決めるための重要な情報となるのです。
したがって、内覧時に伝えるためのアピールポイントなどに関しては、「何を話すのか?」を事前に打ち合わせしておく必要があります。何の準備もせず、その場で思いついたことを話すといった体制になると、伝えなければならない情報が抜け落ちてしまう、間違った情報を話してしまう、内覧者の質問に答えられないといった状況に陥る可能性があるでしょう。この場合、物件の魅力が伝えきれない、質問に回答できないため不信感を与えてしまうなどといった理由で、購入を控えられてしまう可能性が高くなるのです。
したがって、内覧対応を成功させるためには、物件の魅力を最大限まで伝えられるようにするためにも、以下のような情報について事前にまとめておくと良いです。
- 家の修繕履歴や設備の使用状況などについてまとめておく
- 生活する際に使用頻度が高い近所の利便施設についてまとめる(スーパーや病院、学校など)
- 周辺環境についてまとめる(治安やご近所さんの雰囲気など)
- その他住んでみて気に入っている点をピックアップ
上記のような購入希望者が気になる情報や、物件のアピールポイントをあらかじめ書き出してみると良いです。可能であれば、上記のような情報を箇条書きにしたプリントを用意しておき、内覧時に手渡すのも良いでしょう。そうすれば、内覧者側も、質問がしやすくなりますし、伝えなければならない情報が抜けてしまうリスクも少なくなります。
なお、内覧対応時に明かす情報については、ポジティブな情報だけではありません。購入希望者は、騒音や近隣関係、家の劣化状況など、ネガティブな情報に関しても知りたいと考えているので、こういった情報もきちんと伝えられるように準備しておく必要があります。売主にとって不利になるような情報を隠して売却を進めると、後から契約不適合責任を指摘され、減額対応や契約の解除、損害賠償などのトラブルに発展する可能性があるのです。
ちなみに、ネガティブな情報に関しては、「全てを正確に伝えなければならないのか?」というと必ずしもそうではありません。例えば、シロアリ被害や雨漏りがあったなど、物件そのものの劣化状況などについては、知る限りの情報をきちんと伝えなければならないと法律で定められています。しかし、「住宅ローンが払えないから家を売却することになった…」など、売主が隠しておきたい個人的な事情に関する情報などに関しては、基本的に伝える必要がありません。これらの情報に関しては、買主に伝えなくても悪影響が及ぶことは少ないと考えられるからです。
家の売却時にはホームステージングがおすすめ
ここまでの解説で、家の売却のための内覧対応の際、売主自身が同席すべきなのか、また内覧対応を成功させるために注意しておきたいポイントなどについて分かっていただけたと思います。内覧対応に売主自身が同席すれば、不動産会社の担当者では分からない物件の魅力を正確に伝えることができるようになるため、内覧時の印象をより良くすることができ、売却活動をスムーズに進められる可能性があるのです。
ただ、上でも少し触れていますが、内覧時に家の印象を良くするためには、事前の準備も非常に重要な要素となります。売主さんが内覧対応に同席したとしても、家の中がそもそも汚れている…と言った状況だと、良い印象など持ってもらうことはできません。
そこでここでは、内覧時の物件の魅力を最大化するための対策についても簡単に解説します。
内覧前に徹底的に掃除する
内覧前の準備としては、徹底的な掃除、片付けが非常に重要です。内覧に訪れた物件が、汚れている、散らかっているという状況だと、それだけで購入する気が失せてしまうものです。
したがって、家を売りに出すことを決めた後は、まず内覧までに家の中はもちろん、周辺に関しても徹底的に掃除するようにしましょう。併せて、住みながら売却活動を進めるケースであれば、内覧時に住んでいる人の生活感を感じさせないようにするためにも、家の中にある荷物の量を可能な限り少なくするという工夫も重要です。この他、家族の中にタバコを吸う人がいる、ペットを飼っているという方の場合は、家の中の臭いを徹底的に消臭しておくということも大切です。ニオイの問題は、そこに住んでいる人手は気付きにくいですが、初めて家の中に足を踏み入れる内覧者にとっては、強烈な悪臭に感じられる可能性があり、家が売れない最たる理由になることもあるのです。
なお、長年蓄積した汚れなどに関しては、住人さん自らが掃除したのでは綺麗にすることができないケースも多いです。特に、タバコやペットのニオイは、市販の消臭剤では何の効果も発揮できない可能性が高いため、内覧時の印象を良くするためにも、専門業者によるハウスクリーニングを検討しましょう。また、家の中の荷物の処分も、内覧までに終わらせようと思えば、不用品回収業者など、専門業者に依頼する必要があるかもしれません。
この辺りは、不動産会社と相談しながら、作業をどうやって進めるのか検討すると良いです。
ホームステージングであれば、適度な生活感を感じさせる素敵な空間が作れる
先程紹介した通り、内覧時の印象を良くするためには、内覧時にそこに住んでいる人の生活感を感じさせないようにするということが大切です。内覧者が、物件購入後に、新たな生活をイメージできるようにするには、他人が生活している姿が頭に浮かぶのはあまり良くないのです。
そのため、内覧時の印象を良くするための事前準備では、単に室内を掃除して荷物の量を減らすだけでは不十分な場合も多いです。特に、住みながらの売却では、長年使用した家具や家電が家の中に残されていることで、どうしても前の住人の生活をイメージしてしまう、「ここに住んでみたい!」とまでは思わせることができない可能性があるのです。
このような場合の内覧準備では、ホームステージングを採用することで、内覧者に魅力的に感じてもらえるような空間を作る方法が注目されています。ホームステージングは、売却や賃貸を予定している不動産の室内を、家具やインテリア、照明などを使って新築のモデルルームのように演出するサービスのことを指します。内覧した際、生活空間を魅力的に見せることで、購入希望者に住み心地をイメージさせ、高値売却や早期成約を促進することができるとされています。
そしてこのホームステージングについては、単に家具などを配置して、魅力的な空間を作り出すだけでなく、家の中を綺麗に掃除するハウスクリーニングや不用品の回収・処分、軽微な劣化の修繕など、家の魅力を高めるための多岐にわたる対策をまとめて実行してもらうことができるのです。実際に、日本ホームステージング協会が毎年実施しているホームステージングの実態調査によると、2024年度に実施されたホームステージングでは、以下のようなさまざまな作業が行われているのです。
■実施されたサービス(売買・賃貸)
引用:ホームステージング白書2024年
上記の通り、専門業者に依頼されたホームステージングでは、空室ホームステージングの次に「ハウスクリーニング」の依頼が多かったという結果が出ています。この他にも、リフォームや片付け、不用品の回収など、内覧準備として必要とされる作業は一通り依頼できるようになっているので、内覧時の印象を高めるためには、ホームステージングの採用が最もオススメと言えるでしょう。
まとめ
今回は、家の売却の成否を決定づけると言っても過言ではない内覧について、購入希望者に良い印象を与えるためには売主が同席したほうが良いのかについて考えてみました。
記事内でご紹介した通り、家の売却における内覧については、「必ず売主が同席しなければならない」という決まりなどはなく、プロである不動産会社の担当者に任せると言う選択をしても問題ありません。ただ、売主自身が内覧に参加し、購入希望者と直接対話できる機会を作ることができれば、物件の魅力を的確に伝えることができるというメリットが得られます。買主にとっても、生活者の生の声を聞くことができるようになるので、購入後、そこに住むことを考えた時の不安を事前に解消することができ、購入の決断がしやすくなる可能性もあるのです。
なお、内覧の成功を目指すためには「売主が同席するかどうか?」だけでなく、きちんと準備ができているのかも非常に重要なポイントになるので、事前準備は怠らないようにしましょう。