モダンなモデルルームのつくり方!5つのポイントと事例
モダンなモデルルームは、「どのモダンにするか」を先に決め、色・素材・家具・照明・小物の5つを揃えることが重要
モダンとは、かざりを少なくして、直線とすっきりした色でまとめたインテリア。
ただ、実は「モダン」には、シンプルモダン、ナチュラルモダン、ホテルライク、和モダンの4種類があります。
どれを選ぶかは、その物件を買ってほしい人と、物件の価格帯で決めることが大切になります。
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4種類のモダンと相性の良い物件
「モダンにしたい」だけで家具を選びはじめると、部屋ごとに雰囲気がばらばらになります。
最初に、4種類のうちどれにするかを決めましょう。
シンプルモダン/ナチュラルモダン/ホテルライク/和モダンの違い
シンプルモダン
白・黒・グレーを中心にした、いちばん基本のモダンです。
かざりが少なく、部屋が広く見えます。
ナチュラルモダン
明るい木の色を主役にしたモダンです。
すっきりしているのに、あたたかさがあります。モダンの中でも家族で住む姿を思いうかべやすいです。
ホテルライク
高級ホテルの部屋のようなモダンです。石やガラス、つやのある素材を使い、照明で落ち着いた雰囲気をつくります。
和モダン
日本らしさを足したモダンです。木や石などの自然の素材と、低い家具を使います。静かで落ち着いた印象になります。
ターゲット層と価格帯から選ぶ早見表
種類は「自分の好み」ではなく、「この物件を買ってほしい人」から選びましょう。
| 種類 | 主な色 | 主な素材 | 合うターゲット | 合う物件 |
|---|---|---|---|---|
| シンプルモダン | 白・黒・グレー | ガラス・金属 | 一人暮らし、共働きの二人 | 都心のコンパクトな物件 |
| ナチュラルモダン | 白・明るい木の色 | 木・布 | 子育て中の家族、共働きの家族 | 広めのファミリー向け物件 |
| ホテルライク | グレー・こげ茶・黒 | 石・ガラス・金属 | 収入の高い層、二人暮らし | 高価格帯の物件、高層階 |
| 和モダン | ベージュ・茶・墨色 | 木・石・和紙 | 落ち着いた暮らしをしたい層 | 緑や景色が近い物件、木を使った外観の物件 |
モダンがモデルルームに向く理由と、向かないケース
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モダンは、モデルルームでいちばん選びやすいテイストです。
ただし、どの物件にも合うわけではありません。
好みが分かれにくく、写真で映え、物件の素材を邪魔しない
モデルルームにモダンが向いている理由は3つ
- 好みが分かれにくい
かざりが少ないので、「自分の趣味とちがう」と感じる人が少なくなります。見に来た人が、自分の暮らしを重ねやすくなります。 - 写真で映える
色と線がそろっているので、写真にしたときにすっきり見えます。物件を探す人は、まず写真で見に行くかどうかを決めます。 - 物件の素材を邪魔しない
床や壁、キッチンなど、物件そのものの良さが目に入りやすくなります。家具が主張しすぎないからです。
モデルルームの目的は、家具を見せることではなく、物件を選んでもらうことです。
カグカスもホームステージングの考え方として「おしゃれにコーディネートすること」ではなく、「そこでの暮らしを思わず描いてしまう空間」を目指しています。
モダンは、その目的に合わせやすいテイストではあります。
あまりモダンが向かないケース(ファミリー向け郊外物件など)
次のような物件では、モダンを強く出しすぎないほうがよい場合があります。
- 郊外のファミリー向け物件
白と黒だけのモダンは、冷たく見えることがあります。子どもがいる暮らしを想像しにくくなります。 - あたたかみを売りにした物件
木をたくさん使った家に、ガラスや金属の家具を多く置くと、物件の良さとぶつかります。 - 小さな部屋
黒やこげ茶の大きな家具を置くと、部屋がせまく見えやすくなってしまいます。
このような物件でモダンにしたいときは、木の色を足したナチュラルモダンにすると、すっきり感とあたたかさを両立できます。
モダンに見せる5つの設計ルール
種類が決まったら、次の5つをそろえます。
どの種類のモダンにも共通するルールです。
1.色は3色以内、比率を決める
部屋で使う色は3色までが理想的です。色が多いと、ごちゃごちゃして見えるからです。
3色は、広さの割合も決めておきます。よく使われる目安は次のとおりです。
- いちばん広い色(約7割):床・壁・天井の色。白やベージュなど
- 2番目の色(約2〜3割):ソファやラグ、カーテンの色。グレーや木の色など
- 差し色(約1割以下):クッションや小物の色。黒やこげ茶など
過去事例(PREMIUM PLAN 061)では、白と黒を中心にした色づかいで、都会的で上品な部屋にまとめています。
2.素材は異素材を組み合わせる(木・石・金属・ガラス)
色を少なくすると、部屋がさびしく見えることがあります。そこで、ちがう素材を組み合わせて変化をつけます。
たとえば、木のテーブルだけでそろえるのではなく、石の模様のテーブルや、金属のライトを1つ入れます。色は同じでも、手ざわりや光り方がちがうので、部屋に深みが出ます。
過去のPREMIUM PLAN 066では、明るい木の色をもとにして、石の模様のリビングテーブルと、銀色のかさのフロアライトを足しています。ちがう素材を「ここぞ」という場所だけに入れるのがコツです。
3.家具は低め・脚付き・直線で揃える
家具は次の3つを意識して選ぶのがポイント。
- 低め:背の低い家具は、天井を高く見せ、窓からの景色をさえぎりません。
- 脚つき:床が見える面積が広くなり、部屋が広く感じられます。
- 直線:まっすぐな線でそろえると、すっきりした印象になります。
ただし、すべてを直線にすると、かたい印象になります。
丸いテーブルを1つ入れると、やわらかさが出て、人が通りやすくもなります。PREMIUM PLAN 065では、丸い家具を使って、部屋をすっきり見せています。
4.照明は多灯と間接光で陰影をつくる
天井の明かり1つだけで照らすと、部屋全体が同じ明るさになり、のっぺりして見えてしまいます。
モダンな部屋では、フロアライトやテーブルライトなど、明かりをいくつも置きます。これを「多灯(たとう)」と言います。
また、光を壁や天井に当てて、やわらかく広げる方法を「間接照明」と言います。
明るいところと暗いところができると、部屋に奥行きが出ます。カグカスの過去の実例(PREMIUM PLAN 063)では、いくつかの方法の間接照明を使い、大きな柱の存在感をやわらげています。
5.小物は「減らす」より「絞る」
モダンは、ものが少ないほうがきれいに見えます。しかし、何も置かないと、ただの空き部屋に見えてしまいモデルルームの意味が薄れてきます.
大事なのは、数を減らすことではなく、置くものを選ぶことです。次のように考えます。
- 置く場所を決める(テーブルの上、たなの上、まくら元など)
- 1つの場所に置くのは、2〜3個まで
- 色と素材は、部屋で使っている
過去の事例(PREMIUM PLAN 064)では、かざりをあえておさえています。そうすることで、家具の素材や形が引き立つ部屋になっています。
部屋別のつくり方
5つのルールを、部屋ごとにどう使うかを説明します。
LDKは最初の3秒の印象を決める

LDKは、リビング・ダイニング・キッチンがつながった部屋です。見に来た人がいちばん長くいる場所で、物件の印象はほとんどここで決まります。
ポイントは3つ。
- 入口から見える景色をつくる
ドアを開けたときに何が見えるかを先に決めます。ソファの背中ではなく、窓やソファの正面が見える向きが理想的です。 - 主役の家具を1つ決める
ソファ、ダイニングテーブル、ライトのどれか1つを主役にします。ほかの家具は、主役を引き立てる色と形に。 - 通り道をあける
家具を置きすぎると、せまく感じてしまいます。人が歩く道は、はっきりあけておきます。
主寝室はホテルライクに寄せる

寝室は、ホテルの部屋をお手本にすると、モダンにまとめやすくなります。
- ベッドの布は、白やベージュなど1〜2色にする
- ベッドの両側に、同じライトを置く
- 色は、LDKより少し暗めで落ち着いたものにする
福岡の事例(PREMIUM PLAN 062)では、寝室をやわらかい茶色でまとめています。1日の終わりにほっとできる、おだやかな雰囲気です。
玄関・洗面:少ない点数で差が出る場所
玄関と洗面所は、せまいので家具を置けません。そのぶん、少しの工夫で印象が大きく変わります。
- 玄関
かがみを1枚、小さなかざりを1〜2個置きます。玄関は、家に入って最初に目に入る場所です。 - 洗面所
タオルの色を1色にそろえます。ボトルは形と色をそろえて、2〜3本だけ置きます。
モダン・モデルルーム3選
実際に手がけたモダンな3つの部屋を紹介します。同じ「モダン」でも、物件と買ってほしい人がちがうと、家具の選び方が変わることがわかります。
1. イタリアンモダン
この部屋の主役は、窓からのながめと、家具そのものです。そこで、もとの部屋にあった余分なものを取りのぞき、家具のまわりに何もない場所(余白)をつくりました。かざりも、あえて少なくしています。
ものが少ないと、家具の素材や形に目が行きます。高価格帯の物件では、「たくさん置く」より「良いものを少し置く」ほうが、上質さが伝わります。
「小物は絞る」を、いちばん強く使った例です。
2. 和モダン
森が見える場所にあり、建物の外側に木が使われています。そこで、部屋の中も、和の雰囲気とモダンを組み合わせました。
家具には、石や木などの本物の素材を使っています。上質なのに、かしこまりすぎない。静かに満たされる暮らしを表しています。
モダンの種類は、部屋の中だけでなく、立地や外観から選ぶと、物件全体に一体感が出ます。
3. ナチュラルモダン
買ってほしい人は、職場の近くに住みながら、ゆとりをもって子育てをしたい家族です。そこで、明るい木の色を主役にしました。
配置では、丸い形の家具を使って部屋をすっきり見せ、家で仕事ができる机のスペースもつくっています。さらに、石の模様のテーブルや鉄(アイアン)の家具を少しだけ足しました。木だけでまとめるより、引きしまった印象になります。
ファミリー向けでも、「ちがう素材を組み合わせる」ことを意識すれば、やさしさとモダンらしさを両立できます。
まとめ
モダンなモデルルームは、次の順番でつくります。
- 種類を決める
シンプルモダン、ナチュラルモダン、ホテルライク、和モダンの4つから、買ってほしい人と価格帯に合わせて選ぶ - 5つのルールをそろえる
色は3色まで、ちがう素材を組み合わせる、家具は低め・脚つき・直線、照明はいくつも置く、小物はしぼる - 部屋ごとに使い分ける
LDKは入口からの景色、寝室はホテルをお手本に、玄関と洗面は少ない点数で整える
いちばん大事なのは、「おしゃれな部屋」をつくることではありません。
見に来た人が「ここに住みたい」と思える部屋をつくることです。そのために、物件と買ってほしい人から、モダンの種類を逆算しましょう。









