バーチャルホームステージングによくある失敗をご紹介!
昨今、不動産業界の集客や販促手法として、ホームステージングと呼ばれる対策が注目を集めるようになっています。ホームステージングは、中古住宅市場が活発なアメリカで誕生した販促手法であり、その効果の高さから欧米などでは広く取り入れられるようになっています。スウェーデンでは、売りに出される物件の80%以上にホームステージングが施されていると言われるように、家を売りに出す時には当たり前に実施される対策となっています。
このホームステージングについては、2000年代に入った頃から日本国内でも取り入れられ始めており、新型コロナウイルス問題の影響を受け始めた2020年頃から、急速に普及が拡大していると言われています。コロナ禍では、人との接触を減らさなければならないとされたため、さまざまな業界において従来通りの販売方法を採用し続けることが難しくなり、商習慣が大きく変化しています。不動産市場においても、物件選びの際の内覧や内見について、入居希望者が現地まで足を運ぶということが難しいという問題が発生したのです。
そこで新たな販促手法として広まったのが「バーチャルホームステージング」と呼ばれる手法です。バーチャルホームステージングを採用すれば、パソコン上で物件の魅力を伝えられるようになるため、不動産の売買、賃貸共に非常に有力な販促手法とみなされ、利用する不動産会社が増えています。バーチャルホームステージングは、非常に簡単に取り入れられる手法である一方、間違った利用方法を採用してしまい、対策に失敗してしまうケースも散見されるようになっています。そこでこの記事では、バーチャルホームステージングがどのような物なのか、またよくあるバーチャルホームステージングの失敗事例についてご紹介します。

バーチャルホームステージングの基本について
それではまず、バーチャルホームステージングがどのような手法なのかについて簡単に解説します。昨今では、ホームステージングという言葉を耳にする機会が増えていると思いますが、バーチャルホームステージングについて、具体的にどのような手段のことを指しているのかいまいち分からないという方も多いようです。
まず、バーチャルホームステージングは、VR技術やCG技術を活用したデジタル技術のことを指しています。コンピューター上に作り出した空間を体験できるVR技術を応用し、仮想空間上で売却や賃貸を予定している部屋を魅力的に演出するという手法と理解していただければ良いかと思います。具体的には、魅力的な演出を施したい物件の画像を用意し、その画像にCGで作成した家具やインテリアなどを配置していくという手法となります。
バーチャルホームステージングで作成した画像は、インターネット上の不動産ポータルサイトに広告画像として活用することができます。空室状態のままの画像が掲載された物件情報よりも魅力的な広告画像が掲載できるようになるため、ライバル物件との差別化ができ、広告の反響率アップを期待することができるのです。また、内覧時には、現実の空室とそこに家具類を配置した状態を、スマホなどで見比べてもらうといった使い方も出来るようになるので、「空室のままだと部屋のサイズ感が分かりにくい…」といった問題を解消することもできるかもしれません。
ホームステージングの手法の一つ
ここで気になるのは、欧米などで取り入れられている従来型のホームステージングとバーチャルホームステージングは「同じ対策なのか?」という部分だと思います。
冒頭でもご紹介した通り、日本国内でも2000年代に入った頃から、中古住宅の売却を促進するための手法としてホームステージングが取り入れられています。ただ、従来型のホームステージングについては、実際の物件の中に実物の家具やインテリア、照明や植物などを配置するという手法となり、内覧に足を運んでくれた購入希望者にできるだけ良い印象を与える目的で実施されていたのです。
家の購入を考えている方が内覧を実施する際には、空室状態の物件を見学してもらうよりも、家具などがきちんと配置されている方が、そこで生活した時の状況をイメージしやすくなることから、早期の成約につながりやすいと考えられ、ホームステージングという手法が採用されているのです。
実際に、ホームステージングに関する実態調査のデータを確認してみると、ホームステージングを実施していない物件と比較した場合、ホームステージング後の物件の成約期間がどう変わったのかという質問に対して「大幅に短くなった:28%」「少し短くなった:52%」と、8割以上の物件が不動産取引に好影響があったと回答しているのです。
従来型のホームステージングは、購入希望者が内覧する部屋に実物の家具やインテリアなどを配置して見学させる手法で、それによる効果が大きく、欧米では家の売却時にはホームステージングの実施が常識的な手法とみなされています。しかし、日本においては、一定の効果があるということは認められつつも、コストと手間の関係でなかなか広く浸透するという状況にまでは至っていないという状況だったのです。
そこで開発された方法が、パソコン上でホームステージングを実施することができるバーチャルホームステージングです。バーチャルホームステージングは、対策を施したい物件の画像を用意すれば、VR技術やCG技術を使って家具を配置することができます。実際の部屋に家具などを搬入、配置する手間が必要ありませんし、対策にかかる時間も大幅に短縮することができるというメリットから、不動産業界で注目を集めるようになったのです。
そして、コロナ問題により対面での物件案内が難しくなったこともあり、一気に普及が拡大したという訳です。つまり、バーチャルホームステージングは、あくまでも従来型のホームステージングの一つの手法と言った扱いになると考えて良いでしょう。
バーチャルホームステージングはコストと手間を削減できる
従来型のホームステージングとバーチャルホームステージングを比較した場合、後者の手法であればコストや手間を大幅に削減できるという点がメリットになります。
従来型のホームステージングの場合、物件のターゲット層に合わせて室内に配置する家具やインテリアを用意しなければいけません。そして、用意した家具やインテリアは、人手を使って部屋の中まで搬入し、魅力的な空間になるように配置していかなければならないのです。さらに、対策によって成約に至れば、搬入した家具類は撤去しなくてはいけないです。
一方、バーチャルホームステージングの場合、対策を施す物件の画像を用意すれば、パソコン上でホームステージングを施すことができます。実際に家具などを搬入する必要はありませんし、そもそも家具を用意する必要さえないのです。つまり、従来型のホームステージングと比較すると、対策にかかるコストや手間を大幅に削減することができるのです。
最近では、物件画像を用意すれば、ブラウザ上に画像をアップロードすることで、AIにステージング案を作成してもらうことができるサービスなども登場しています。このタイプは、AIホームステージングなどとも呼ばれていて、1枚のステージング画像を作成するのに1000円程度しかかからないサービスもあります。
バーチャルホームステージングを採用するメリット
それでは、バーチャルホームステージングを採用するメリットについても解説していきます。ここでは、従来型のホームステージングと比較した場合のメリットについてもご紹介します。
部屋を片付ける必要がない
一つ目は、対策を実施する前に「部屋を空室にする」など、片付けをしておかなくてもステージングが実施できる点です。
一般的なホームステージングでは、部屋を空室状態にしてから、物件のターゲット層に合わせて家具を選び、室内に搬入するという手法が採用されます。住みながら家を売却するというケースでも、家具や家電の状態が悪ければ、既存家具を持ち出し、魅力的なレンタル家具に置き換えるといった対策が実施されるのです。これにより、従来型のホームステージングの場合は、コストや手間、時間がかかってしまうのです。
一方、バーチャルホームステージングの場合は、家具などが配置されたままの状態で画像を撮影したとしても、パソコン上で既存家具を消し、空室状態にすることができます。そして、空室状態にした画像にCGで作成した家具類を配置していくことで、ホームステージングを施すのです。ちなみに、物件内の汚れやキズなどに関しても、綺麗に消すことができます。
バーチャルホームステージングは、事前準備がほとんど必要ないため、家の販売活動を速やかに始めることができるという点が大きなメリットになるでしょう。ちなみに、家の売却の流れを考えると、入居希望者がそのうち内覧に来るため、物件内の掃除や片付けはしなければいけません。あくまでも、販売活動の開始時期を早められるだけなので、掃除や片付けの手間は必ず発生します。
コストを抑えられる
二つ目のメリットは、従来型のホームステージングと比較すると、対策にかかるコストを抑えられるという点です。
従来型のホームステージングは、売却や賃貸を検討している不動産に対して、実物の家具やインテリアを配置することで、内覧時の印象を高めるということが目的になっています。もちろん、ステージングを施した後の状態を撮影すれば、魅力的な広告画像としても活用することができるようになるので、集客と販売促進の両面で効果を期待することができる対策になるのです。
ただその一方、通常のホームステージングを実施するためには、部屋の魅力を高めるための家具やインテリアを用意しなければならない、人手を使って室内に搬入し配置していかなければならないため、実物の家具を使用しないバーチャルホームステージングと比較するとどうしてもコストが高くなってしまうのです。レンタル家具を使用する場合、そのレンタル費用がかかりますし、家具の搬入・搬出、さらに配置するための人件費もかかってしまいます。また、プロのホームステージング業者に対策を依頼する場合、ホームステージング計画を立ててもらうためのコンサル費用もかかります。したがって、通常のホームステージングを実施する場合には、部屋の広さなどによって変わりますが20万円以上の費用が発生することも珍しくないのです。
これがバーチャルホームステージングの場合は、物件画像を用意すれば、あとはパソコン上での作業となるため、圧倒的にコストを抑えることができます。バーチャルホームステージングを専門として請け負っている業者に依頼する場合でも、画像1枚あたり1~5万円程度の費用で対策を施すことができます。また、ブラウザ上で自分で作業が進められるサービスを利用すれば、画像1枚あたり数千円しかかからないサービスも増えています。
手間や時間を省ける
バーチャルホームステージングは、コストが安くなるだけでなく、対策にかかる手間や時間も削減できるというメリットがあります。
通常のホームステージングの場合、実物の家具類を部屋の中に搬入して配置する必要があります。この場合、専門業者に対策を依頼する場合でも、作業に立ち会うのが一般的なため、依頼者側の時間も拘束されてしまうのです。当然、作業を依頼する前には、業者探しやステージング計画の打ち合わせなどにも時間が取られるため、対策が完了するまでにかかる手間や時間はそれなりの物となってしまいます。
一方、バーチャルホームステージングの場合は、専門業者の担当者が部屋で写真撮影する際に立ち会えば良いだけです。依頼者側は、1時間程度の時間拘束がされるだけで、あとは画像が出来上がるのを待っていれば良いのです。AIホームステージングを活用する場合なら、自分で写真を撮影し、ブラウザ上にアップロードするだけなので、さらに手間と時間を省くことができます。
バーチャルホームステージングは、実際の物件に対策を施すわけではないため、立ち会いなどに時間をとられることもなく、短時間で対策が完了します。
宣伝効果が高い
バーチャルホームステージングは、広告段階の効果を考えると、通常のホームステージング以上の効果が期待できる点もメリットの一つでしょう。
今の時代、物件探しをする場合、まずはインターネット上の不動産ポータルサイトにアクセスするという方がほとんどです。大手不動産ポータルサイトにアクセスすれば、希望するエリアや物件の広さ、設備などによって市場に出ている物件をピックアップすることができます。そして、希望条件で絞り込みを実施した中から、魅力的に感じる物件に対して、内覧の問い合わせなどをするという流れになっているのです。
この場合、不動産検索サイト上でしっかりと集客できるような広告にするためには、物件情報として掲載する画像が重要になります。バーチャルホームステージングを実施すれば、空室画像しか掲載されていないライバル物件よりも目を引くことができるようになるので、広告の反響率を高めることができると期待できるのです。また、通常のホームステージングと比較した場合でも、バーチャルホームステージングの方が広告段階では効果的な対策になると言えます。
通常のホームステージングの場合、部屋の中に実物の家具類を配置するという方法なので、コーディネートは1パターンしか用意することができません。しかし、バーチャルホームステージングは、パソコン上で画像を加工するだけなので、複数のパターンのステージング画像を用意することができるのです。そのため、物件に対する希望が異なるさまざまな層の人にアピールすることができるようになり、高い広告効果が期待できます。
バーチャルホームステージングによくある失敗
ここまでの解説で、ホームステージングの中の一つの手法であるバーチャルホームステージングは、低コスト、短時間で高い集客効果が狙える手法であるということが分かっていただけたと思います。物件画像を加工することでステージング後の状態を作り出す手法なので、住みながらの家の売却においては、室内の片付けが追いついていない状況でも、販売活動をスタートすることができるのです。
ただ、バーチャルホームステージングは、やり方を間違ってしまうと、顧客に「期待外れ」や「誠実さに欠ける」といった悪印象を与えてしまうことになり、逆効果に働くこともあるのです。そこでここでは、バーチャルホームステージングにありがちな失敗についてもご紹介します。
期待感と実物の「ギャップ」により失望させる
バーチャルホームステージングは、簡単に言うと画像加工技術の一種です。実際の部屋に家具などを配置するわけではなく、パソコン上で作業を進めるという手法となるので、物件の広告画像と実際に内覧を実施した時の印象に大きなギャップが生じてしまい、顧客を失望させてしまうことがあるのです。
例えば、広告画像を見た段階では、おしゃれな家具などが配置され、さらに広々と感じる空間に見えていたのに、実際に内覧に足を運んでみると、日当たりが悪く、室内が汚れていたといった状況になると顧客はどう思うでしょうか?広告の段階で、期待感が膨らんでいた分、実物と画像のギャップの大きさから、内覧した顧客は大きな落胆を感じてしまうことでしょう。
また、バーチャルホームステージングでは、壁や床の汚れ、傷についても、加工することで消すことができます。画像を見た段階では、室内も綺麗な状態の物件を感じていたのに、実際の物件に足を運んでみると、壁紙の汚れやキズが目立つといった状況になると、顧客は「騙された」と感じてしまう可能性まであるでしょう。
バーチャルホームステージングは、単にCG家具などを配置するだけでなく、画像の明るさなども調整することができるのですが、過度な加工を加えてしまうと、実際の物件と格差が生じてしまいます。その場合、実際の物件を見た内覧者は、画像とのギャップに「誠実さが欠けている」と感じ、不信感を持ってしまいます。当然、売主に不信感を持ってしまうと、購買意欲は減退してしまい、成約に至る可能性は少なくなるでしょう。
バーチャルホームステージングは、パソコン上で画像を加工する技術なので、実際の物件とは全く異なる状態を作り出すことも可能です。しかし、実際の状態と大きなギャップが生じるような加工を行うと、対策が逆効果になるので、過度な演出は控えた方が良いです。
「不当表示」による誇大広告
誇大広告とは、消費者に誤認を与えるような表現のことを指しています。そして、バーチャルホームステージングでは、このタイプの失敗で後のクレームに発展するケースも珍しくないとされています。例えば、以下のような手法が誇大広告に当たります。
- 物理的に搬入不可能な家具を設置する
部屋の入り口や廊下の幅、エレベーターの大きさを考えると、物理的に搬入出来ないような大型家具を配置する。 - 部屋の広さを誤認させる
実際には6畳しかない部屋に、特大のキングサイズベッドや大きなL字ソファを配置して、広い部屋のように見せる。 - 存在しない設備を付加する
実際にはない暖炉やシーリングファンを合成し、設備があると誤認させる。 - 部屋の欠陥や傷を隠す
壁や床のシミ、大きな傷を加工によって消す、CG家具を配置することで隠すといった行為は、物件の価値を実際より良く見せる行為に当たります。 - 窓から見える景色を変える
窓から、実際には見えない美しい景色を合成して、景観が良い物件のように見せるのもNGです。 - 実物とは明らかに異なる素材や質感を演出する
本来は、古いクッションフロアが採用されている部屋なのに、高級感のあるリアルなフローリングに変更する。など
バーチャルホームステージングは、画像を加工する技術なので、基本的にはどのような部屋でも作り出すことができます。しかし、実物とは全く異なる状況を用意してそれを広告画像として採用した場合、優良誤認を誘う不当表示とみなされる可能性があるのです。
なお、バーチャルホームステージングで作成した画像を広告として利用する場合は、CGであること、または実物と異なる旨の明記が必須と考えてください。
ステージングの質が低い、ターゲットとのミスマッチ
バーチャルホームステージングは、業界そのものが発展途上と言えます。上で紹介したように、コロナ禍で対面での不動産営業が難しくなったことで注目された技術であり、盛んに取り入れられ始めてからまだ数年しかたっていないのです。そのため、どの業者に依頼すれば、質の高い対策を施してもらえるのかが分からず、価格の安さだけで業者選びを実施して、質の低いステージングが出来上がってしまう…という失敗ケースが少なくないのです。
そもそも、バーチャルホームステージングは、VR技術やCG技術など、画像を加工するための技術を活用してステージングを施します。しかし、画像加工技術を持つ業者は、もともと不動産業界に対する知識など持っていない場合が多いため、見当違いの対策になってしまうケースも珍しくないのです。もちろん、不動産関連会社が元となり、バーチャルホームステージングを請け負っているという業者もありますが、全てがそういった業者ではないため、対策の質にかなりの格差があるのです。
そのため、対策を依頼する業者を間違ってしまうと、部屋の大きさに見合わない大きな家具を配置して部屋が狭く見えてしまう、テイストが異なる家具を配置してチグハグな印象を与えてしまうなど、効果的な対策にならないという失敗に陥ることがあるのです。この他、安価に利用できるAIホームステージングサービスなどは、明らかに合成と分かるような質の低い画像に仕上がり、顧客に悪印象を残してしまうといったケースもあるようです。
ホームステージングは、物件ごとのターゲット層に合わせて、その人たちに好印象を与えられるようなステージングを実施しないと意味がありません。画像加工技術を持っていても、不動産関連の知識が何もない業者に作業を依頼すると、ターゲット層とのミスマッチが発生することで、意味のない対策になってしまうこともあるので注意しなければいけません。
バーチャルホームステージングを請け負ってくれる業者が増えていますが、単なる画像加工業者に作業を依頼するのではなく、きちんと不動産周りの知識も持っているのか確認しておかなければならないと考えてください。
内覧準備が不十分
これは、バーチャルホームステージングそのものの失敗ではありませんが、不動産の集客対策としてバーチャルホームステージングを採用した際に起こりやすい失敗なので、簡単にご紹介します。
バーチャルホームステージングは、これまでの解説で分かるように、あくまでも画像加工技術であり、広告段階の反響率向上や集客に効果が期待できる対策です。逆に言うと、実際の物件に足を運んでもらい、契約を後押しするための対策と考えると、ほとんど効果を期待することができないのです。
なぜなら、バーチャルホームステージングは、実際の物件には何の手も加えることがないからです。画像上でCG家具を配置したり、見栄えが良くなるように明るさ調整ができるため、不動産ポータルサイト上では目立つことができるようになります。しかし、実際に内覧に足を運んだ時には、自分の目で物件内を確認していくことになるわけなので、この段階ではバーチャルホームステージングの画像は仕事を終えているのです。
つまり、内覧にまで足を運んでくれた顧客の印象を高めたいと考えた時には、実際の物件についても、きちんと内覧準備を施さなければならないのです。室内の掃除や片付けは当然として、魅力的な物件と感じてもらうためには、室内に家具などを配置してそこでの生活動線をイメージしてもらう必要があるでしょう。バーチャルホームステージングを実施したことで安心し、こういった実際の物件への対策を怠ってしまうと、画像と実物との格差に顧客が失望し、逆に成約にまで至りにくくなることも考えられます。
こういったことから、不動産の売却や賃貸において、最終的な契約を後押しすることを考えると、バーチャルホームステージングだけでは不十分だと考えた方が良いです。通常のホームステージングであれば、内覧時に好印象を与えられるのはもちろん、ステージング後の写真を広告画像として活用することができるので、集客と販売促進の両方に効果を発揮してくれます。
まとめ
今回は、ホームステージングの一つの手段であるバーチャルホームステージングについて解説しました。
記事内でご紹介した通り、バーチャルホームステージングは、実際の物件に家具などを配置するわけではなく、パソコン上で物件画像に家具などを追加し、魅力的な広告画像を作成する手法となります。バーチャルホームステージングが注目されるようになったのは、今の時代、不動産取引において顧客とのファーストアプローチの場が、ネット上の不動産ポータルサイトになっていることが大きいのだと思います。売買でも賃貸でも、家を探している方は、まずインターネットを使って好みの物件を探し、理想に近い物件を見つけてから問い合わせするという流れが出来上がっているため、広告の反響率を高めるためには魅力的な物件画像を用意する必要性が高くなっているのです。
ただ、注意しておきたいのは、最終的な『成約』のことを考えると、バーチャルホームステージングだけでは不十分な場合が多いということです。不動産の取り引きでは、最終決断の場として内覧や内見を実施するため、実際の物件を見てもらった時に魅力的に感じてもらえなければ意味がないのです。したがって、早期の成約や高値売却を期待するのであれば、実際の物件に実物の家具類を配置する従来型のホームステージングがおすすめです。